2023年10月からインボイス制度が始まります。電子帳簿保存法はどうでしょうか?こちらもインボイス制度とあわせて対応が必須とされています。実は電子帳簿保存法は2021年1月から既に始まっているのです。
ただ、電子帳簿保存法については2年間の猶予期間を設ける経過措置が設けられたため、対応を後回しにしている方も多いのではないでしょうか。電子帳簿保存法とは、納税者の書類保存の負担軽減を目的に、帳簿や決算関係書類、取引先とやりとりした請求書・領収書などの書類をデータで保存するためのルールを定めた法律です。
電子データによる保存は、「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引データ保存」の3つの区分があり、この中の「電子取引データ保存」が義務化となっています。これは、個人事業主から法人まですべての事業者で対応が必要なものです。
この「電子取引データ」の保存義務に違反した場合、どうなるのでしょうか。不正が発覚し、隠ぺいや偽装など悪質であった場合、青色申告の承認が取り消されるおそれがあります。また、不正な申告漏れと判断された税額の10%が、追徴税35%と併せて重加算されることとされています。
さらに、会社が保存すべき帳簿・書類を保存していない場合は、100万円以下の過料に処される可能性もあります。宥恕措置の適用を受けている間は、これらのペナルティを受けることはありませんでした。しかし、宥恕措置はあくまでも2023年末までの期間限定です。あと半年後には本格的な運用が始まります。
では、電子取引データ保存へ移行するためのプロセスは、どのようにすればよいのでしょうか。最初に、すべての取引を整理し、電子取引に該当するか否かを把握します。メール添付でのやりとりだけでなく、紙を介さない取引すべてが電子取引に該当します。
次に、データの保存方法や場所を決めます。電子取引のデータは、適切な取引を証明するため、2つの要件を満たす必要があります。データの改ざんを防止するための措置を講じる必要があります。もうひとつは、データの内容を出力して確認できるようにするための措置を講じる必要があります。
データの保存方法を決めたら、改ざん防止に関する事務処理規程の作成や、タイムスタンプ・訂正削除履歴が残るシステムの導入などの準備を進めます。電子帳簿保存法について、簡単に紹介しました。
要件等細かいポイントについては、必ず各自でご確認をお願いします。2023年度改正による変更点もありますので、最新情報の確認をしておきたいところです。一朝一夕に進められるものではありません。計画的に対応を進めましょう。
【参考1】
国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/07denshi/01.htm#a002
【参考2】
国税庁「電子帳簿保存法の内容が改正されました〜 令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要 〜」
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0023003-082.pdf
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