北朝鮮、輸入拡大も生活物資不足深刻 食料は19年の7割
2023年7月12日 12:51
【大連=渡辺伸、ソウル=甲原潤之介】北朝鮮で生活物資の不足が深刻化している。中国からの輸入額は1〜5月、タイヤやたばこなどが新型コロナウイルス禍前を上回る一方、食料や衣料品などは5〜7割にとどまった。貧困層の食料不足につながり、平壌でも飢餓が発生したもようだ。金正恩(キム・ジョンウン)政権が軍事開発に資金を注ぐしわ寄せで、経済の苦境が続く。
「一般車からトラックまで、様々なタイヤを北朝鮮は買ってくれる」。国境にある中国側の街、遼寧省丹東市。タイヤ販売会社の男性社長は6月中旬、日本経済新聞の取材にこう証言した。
主に中国の山東省で中国製品を調達し、丹東の対岸にある北朝鮮の新義州へ貨物列車で運搬する。「北朝鮮は他の国と比べて品質にこだわらず、安定した商売だ」(男性社長)
北朝鮮でも自動車部品は製造しているが、北朝鮮製品だとコストが高く、中国製品を輸入した方が安価という。北朝鮮の自動車メーカー、平和自動車は輸入した部品を組み立て、自社ブランド車として国内に供給している。
輸入車も使われ、新義州で英国車や中国企業の普通車や建設機械が動く様子を記者が確認した。「北朝鮮は国境封鎖で滞っていたトラックやバスのタイヤ交換を進め、車両の輸送能力を回復させたいようだ」と現地に詳しい新潟県立大学の三村光弘教授は読み解く。
北朝鮮にとって中国との輸出入額は国全体の9割強を占める。中国税関総署によると、中国からの輸入額は1〜5月が7億6868万ドル(約1100億円)と22年同期比の2.7倍で、19年同期の82%に回復した。
約700種類にのぼる輸入品目を日経が分類・集計したところ、タイヤの輸入額は2650万ドルと、19年比で82%増えた。たばこは20%増、肥料は68%増、医療器具・薬は67%増だった。
一方、コメや小麦などの食料関連品(調味料や油など含む)は19年同期の74%にとどまる。衣料品やかばん、靴などの服飾品は約62%、日用品や家電などの生活関連用品も約49%の低水準だった。
米政府系ラジオ自由アジア(RFA)によると、北朝鮮はロシアからも小麦粉やトウモロコシを輸入している。
韓国政府系シンクタンクの統一研究院は「すべての階層で深刻な食料難に陥っているのではなく、新型コロナの感染拡大期に貧富の差が広がった」と分析する。富裕層向けのタイヤやたばこなどはコロナ前より輸入量が増えており、富裕層の生活は変わっていないことがうかがえる。
その半面、貧困層らの食料不足は深刻だ。韓国農村振興庁によると、北朝鮮の22年の農業生産量は451万トンで、台風の影響などから21年比で18万トン減った。
韓国の情報機関、国家情報院は5月末時点で北朝鮮内の食料事情はなお悪化していると国会で説明した。出席議員によると、国情院は北朝鮮内のトウモロコシ価格が金正恩政権下の最高値まで上昇し、餓死者は例年の3倍に達したとみている。生活苦による凶悪犯罪が増えたという指摘もある。
北朝鮮に詳しい日本側の有識者は日経の取材に「平壌でも飢餓が発生している」と述べた。平壌の関係者から6月下旬に聞いた情報という。米RFAも5月に「北朝鮮北部にある両江道と慈江道の2地域では農民の30%は飢餓で体調が悪化した」と報じた。
東京に拠点を置くコリア国際研究所の朴斗鎮所長によると、金政権は20年、国営の食料販売所を各地に設けて市場よりも安い米やトウモロコシを供給し始めた。民間市場での取引を抑制して価格を統制することなどが目的で、23年1月には市場での食料販売も大幅に制限した。「だが根本の原因である食料不足は根深く、供給制度は破綻している」(朴氏)
米国の専門家、ジェイコブ・ボーグル氏が衛星画像を使って23年4月と21年を比較したところ、平壌などで2630平方メートル分の市場が廃止されたという。物資不足が影響したもようだ。
北朝鮮は20年1月、中国でのコロナ拡大を受けて、外国との人の往来を禁止する国境封鎖を始めた。20年10月以降は輸送がほぼ止まり、貿易額も激減した。その後、船による輸送を再開し、22年9月には丹東と新義州間で貨物列車の運行も始めたが、なお輸送能力が足りない状況が続く。「貨物トラックが再開すれば、もっと輸出量を増やせる」と丹東の貿易商社社長は語る。
三村氏は「北朝鮮は中国からの新型コロナのウイルス流入を危惧している。中国の感染状況をにらみながら、国境開放の時期を慎重に探るだろう」と話す。朴氏は「軍事優先の政策運営が食料不足の大きな原因だ」と指摘しつつ「国境封鎖をやめ、中国や国際社会からの食料支援を受けるべきだ」と述べた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM266A30W3A620C2000000/
>富裕層向けのタイヤやたばこなどはコロナ前より輸入量が増えており、富裕層の生活は変わっていないことがうかがえる。その半面、貧困層らの食料不足は深刻だ。
民主主義の国なら暴動になりかねませんが、独裁国家では愚痴をこぼしただけで収容所送りです。
北朝鮮による「軍事偵察衛星」と称する飛翔体の打ち上げにかかった費用は、北朝鮮の国民約2500万人が10カ月食べられる米に相当するそうです。
それでも打ち上げ続ける北朝鮮に生まれなくて本当に良かったw
朝鮮学校が日本に補助金を出す圧力を更に強めているのが気になります。
日本の弁護士達は朝鮮学校の味方だしね^^;
朝鮮学校支援者ら、都に「補助金復活を」 条例もとに「差別だめ」
編集委員・北野隆一2023年2月11日 10時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR2B752PR2BUTIL02C.html
朝鮮学校に対する補助金停止に反対する会長声明
2016年(平成28年)7月29日
日本弁護士連合会
会長 中本 和洋
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2016/160729.html
ログインしてコメントを確認・投稿する