mixiユーザー(id:8729247)

2023年03月26日09:24

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術前病理診断はできない

すい臓は、少しでも傷がつくと膵液というかなり消化能力の強い消化液が
腹腔内に流出して周囲の臓器を損傷する可能性が高いのです。
だから肝臓みたいに「手術前に外から針を刺して組織を見る」検査は
できません。
なので、この文章中にある「病理診断」は「術中迅速」のことだと思います。
どんな病気も術前に完全に診断することはできませんので、
手術の間に少しだけ組織をとって「急いで病理診断」してもらう。
これが「術中迅速病理診断」です。
なにせ迅速なので、見落とし見間違いもありますけど、
「悪性細胞があるかないか」くらいはわかります。
病理標本提出後は、開いてあるおなかに滅菌シーツをかけて、
手術参加者はみーんな黙ってじーっとして
(手術してる人間は場合によっては椅子だしてもらって座ったりして)
病理から連絡が来るのを待つわけです。
麻酔科も、麻酔状態を維持しながらひたすら待ちます。
あの時間の長いこと!でも大事です。
電話きて「陽性です!」(悪性という意味)と声がかかると、
「じゃあ予定通りの術式で」となり、手袋を替えて手術再開します。

これをやらなかったか、
術中迅速を待てないで全摘しちゃったか、のどっちかですかね?

すい臓全摘は大手術なので、もし悪性でなくても
術後の管理はかなり難しく、
他の手術よりも「術後合併症(運が悪いと死)」の可能性は高いです。
良性のすい臓腫瘍でも「いずれ悪性になりやすい」ので
手術をしたほうがいい場合もあります。
つまり術中病理で「良性」と診断されても全摘になった可能性はゼロでないわけで、
その場合、術後の合併症により死亡、は他の疾患術後でもありえる
不幸な経過、ということになります。

この裁判のゆくえは、けっこう難しいものがありますね。

がん誤診で膵臓全摘、遺族が提訴
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=7351152
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