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2022年08月03日05:25

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自滅させられたEU諸国

ロシアのウクライナ侵攻は、ヨーロッパを自滅させました。アメリカは、ロシアに対して厳しい経済制裁を行えば短期間で経済が破綻して、プーチン政権の崩壊が実現できるというシナリオが日本国でも報道されていました。ドイツやフランスもその見方を軽信して、アメリカ・イギリス主導の対ロシア制裁とウクライナ軍事支援に全面的に協力しました。

だが実際はそうはなりませんでした。ヨーロッパ経済はロシアからの石油ガスに強く依存しています。代わりの輸入先の開拓には10年以上かかります。ロシアからの輸入を止めたらヨーロッパ経済は破綻することでしょう。EU諸国はそれに気づき、ロシアからの石油ガス輸入を止めると口で言いつつ実際は輸入を続けるという戦略をとっています。

EU諸国は、アメリカの言いなりでウクライナに兵器を送り続けるなどロシア敵視を続けたため、ロシアは報復としてEUに石油ガスを送る量を減らし続けました。ロシアからヨーロッパへの天然ガスの最大の輸送路であるノルドストリーム1パイプラインは先日の定期点検後、流量が平常の20%にまで減らされました。

ヨーロッパはロシア敵視をやめられず、深刻な天然ガス不足が今後も続くことが確定的です。ロシア軍はウクライナでの作戦を成功裏に進めており、街の破壊も国民の殺害も最小限にとどめているようです。国連によると、ウクライナ国民の戦死者数は、開戦から5か月近く経った7月12日にようやく5000人を超えたと発表しました。

毎月平均して千人ずつしか国民が死なない戦争は珍しいと言います。ロシア政府が「特殊軍事作戦」と呼んでいるのは理解できます。アメリカはイラクやアフガニスタンで開戦から5か月間で20万人ぐらい殺しているのですからその差は凄いです。ウクライナの街を破壊したのはロシア軍でなく、ウクライナ軍内のアゾフ大隊など極右民兵勢力です。

ソ連崩壊で独立したウクライナには、ロシア軍の港があるクリミアやドンバスなどロシア系の領域がいくつもあり、ウクライナがロシアを敵視するとロシアの安全保障が脅かされる状態でした。イギリス・アメリカは2014年にウクライナ政府を転覆させ反ロシアな極右政権を作り、ドンバスでの殺戮や、クリミア露軍港使用禁止策をやらせました。

ロシアがウクライナを奪還しようとするのは正当防衛のように思えます。2014年からの全体をウクライナ侵攻としてみると、侵略者はイギリス・アメリカでしょう。日本人とは違ってEU諸国は、このようなウクライナ侵攻の真の構図を知っていたはずですが、NATOとしての対米従属の国是を重視し、アメリカが敷いたロシア敵視路線に乗りました。

それでNATOが勝利してロシアが譲歩するのなら、判断ミスではないのでしょうが、しかし実のところ、ウクライナ侵攻でのアメリカ側勝利のシナリオは最初から、アメリカ諜報界の隠れ多極派が仕掛けた落とし穴であり、その路線に入り込んだEU諸国は案の定、経済と安保の両面でひどく自滅させられ、経済が大不況への道を辿ってしまったのです。

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