北京五輪の前から、起こるとすれば五輪が終わった後だとか、いやいや脅しだけだろうとか色々言われていたロシアとウクライナでしたが、結局戦争が始まってしまいました。
それも市街戦間近か?という状況です。
この話題を避けていた訳ではないのですが、戦争とは国際政治の延長であり、それは友愛や慈悲などで動くものではなく、やはり国益とか権勢欲といった事が大きく関わってきます。
その意味で、「多くの人が不幸になるから戦争終わらせて」より、「どういった状況になれば、戦争終結に導く事が可能か」の方が現実的と言えます。
ロシア帝国〜ソ連〜ロシア共和国と対西欧という流れから見ると、ロシア側の主張である、侵略して来るのは常に西欧側であったというのは一理有ります。
そして、ソ連時代に西欧との境界だったのほ、東西ドイツの境界でした。
それが前世紀末の東欧ドミノ現象及びソ連崩壊により、今や、かつての東欧衛星国ばかりかソ連の一部だったバルト三国までが、EUやNATOなど西側体制へ入っております。
その結果、前述の境界はウクライナとポーランド国境まで後退していましたが、更にウクライナまでが西側に取り込まれかねない…
おそらくロシアの、そしてプーチンの焦燥感はかなりのものであった事でしょう。
そうした感情は理解しますが、それは対西欧という視点でそうなのであって、ウクライナを始め東欧に対しては、近代以降は常にロシアが強者として支配、君臨しておりました(特にスターリン時代の苛斂誅求、弾圧は酷かったとか)。
対西欧とは逆に、対東欧、ウクライナに対してはロシアが侵略する側です。
そしてロシアは西欧文化(特にドイツ)に対して憧れを持ち、ヨーロッパの一員として認められたいという欲求を長らく持っていたよう。
かつて世界を二分した大国としてのメンツと、ヨーロッパの一員として認められるのを、ウクライナに先んじられそうという意識も、潜在的には有るのでは?と考えています。
そうした諸々は有りますが、それでも大軍で他国に攻めいるのは、まるで19世紀の世界です。
もちろん、歴史上無数の侵略や戦争が有って国や世界が出来て来た訳ですが、現代の国際秩序の中でそれが通る筈は有りません。
プーチンは米国やNATOが動くかどうか、長らく観察した上で、充分に準備を整えて行動したようにも見えます。
そして既に自軍の支配下であるクリミアや演習を行っていたベラルーシなどを含め、多方面から侵入という、戦争に勝つ為の作戦としてはかなり満点に近かったと思います。
早い段階で重要拠点を抑え、傀儡政権を立てて、撤退する予定だったのでしょうか。
しかし、米国やNATOの軍は動かなくても、ウクライナ国民による抵抗や、西側諸国による経済制裁の効果が早くも国内に広がっている事、そしてロシア兵の戦意の低さ、盟友と思っていたであろう中国の煮え切らない態度など、作戦レベルではない部分で、あちこち綻びが見えてきたようです。
クリミアの時はウクライナ国内が混乱していた為、あっという間に占領してしまった印象ですが、今回は大統領が逃げる事無く、そして多くの国民が自国を守る為に戦い、国民戦争となりかけております。
そして市街戦も…
双方の軍のみによる戦いに比べて、国民戦争や市街戦は人的にも物的にも被害が大きくなりがちです。
おそらくプーチンはそう易々と翻意する事は無いでしょう。
一番望ましいのは、そうせざるを得なくなるほどロシア兵の厭戦気分が拡がり、戦闘を中止して撤退となる事でしょうか。
或いは、ロシアの経済混乱で政変が起き、代わった新政権が即時戦争を終わらせるとか…
しかし、前者は空爆を中心とする作戦に移行したら効果は薄いでしょうし、後者はそこまで経済制裁の効果が高まるには、まだ時間がかかりそう。
傀儡政権を立てたいのなら、少数の特殊部隊で大統領府を襲撃するとかにしておくべきだったのでは(良くはないですが)?
大規模な市街戦になったら、双方の死傷者数は一気に跳ね上がるでしょう。
戦争とは、始める事より終わらせる事の方がずっと困難です。
しかし始めてしまった…
どのような形で幕を引く事が可能なのか。
先ずは停戦。
そして実現性は不明ですが、NATOと中国が共同で停戦監視する…というのが、一番効果的でしょうか。
実際に戦火を交えなくても、世界中の国々が敵になるという事が如何に大変か、そして経済制裁の恐ろしさを知っている日本に何か出来る事は無いのか?
考えは纏まりませんが、先ずは市街戦は絶対に回避されるよう祈ります。
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