妻を亡くし生きる気力を失った男が、SMを通じて生きる希望を見いだしていくフィンランド製の異色純愛ドラマ。不慮の事故で妻を失った外科医のユハ。死んだような空虚な日々を送るユハが10数年後にふと迷い込んだのがSMクラブだった。客と間違えられたユハは、ボンデージ衣装に身を包んだドミナトリクスのモナに首を絞められる。酸欠状態の中、ユハの目の前に現れた映像は妻の死の直前の姿だった。わずかなから生きる糧を見いだしたユハは、モナがいるSMクラブに通い始める。ユハの求めるプレイの要求は次第に激しさを増していき……。監督は「2人だけの世界」のユッカペッカ・バルケアパー。フィンランドのアカデミー賞と称される2020年ユッシ賞で主演男優賞ほか6部門を受賞。(映画.comより)
<2021年2月28日鑑賞>
すごい映画でしたね。フィンランドとかヘルシンキなんていうと、「かもめ食堂」とかカウリスマキ監督の映画を想起するんだけれど、こんな映画もあったのですね。これは、なんてことのない普通の人が、あるきっかけから自分の本質的な欲求に目覚める、そんな映画です。
不慮の事故で奥さんを無くした医師ユハ。湖のそばに住んでいたのですが、泳ぎに出た奥さんが漁師の網に絡めとられて溺死。助けに入った自分も絡まるのですが、命運があったのか、自分だけ助かってしまうのです。幼い娘と二人だけの生活。幸い、仕事を持っていたのでそちらに没頭。名医と言われています。年頃になった娘とは仲が悪いわけではないのですが、なかなか意思の疎通もうまくいかず、娘がイラついていることもあるようです。ある時、娘が「舌にピアスをする」というので、ついてゆきます。待っている間にそのお店の地下に迷い込んでしまったユハは、そこでボンテージ衣装の女性と巡り合ってしまうのです。
最初は、瀕死状態になると”あの時”の記憶が蘇り、妻に会うことができる・・・そんな現象でした。でも、のめり込んでいるうちに、どんどん「もっと、もっと」となってしまうのは自明の理ですね。人とはそういう生き物です。
しかしながら、暗く堕ちてゆくような話ではなかったです。悪人は出て来ず、娘とけんかするわけでもなく、話は淡々と進んで、私はハッピーエンドだったと思います。いかがわしい界隈はたくさん映りますが、でもそれはそれ。いろんな趣味があって当然ですし。
主演の女性も美人ですし、映画としては美しく仕上がっていたと思います。私は、好きです。
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