昨日、緊急事態条項について、
混乱した社会情勢の中で決めるべきではないと書きました。
もう1つ、何で今、こんな話が持ち上がっているのかと思うのが、9月入学です。
僕が初めて聞いたのは、宮城県の村井嘉浩知事の会見での発言です。
その後、ネット上でも話題となり、
29日に開かれた知事会で賛同する意見が出た上、
同日の衆議院予算委員会で問われた安倍総理が「選択肢の1つ」と答えるなど、
急に話が進んだように感じています。
大学受験を控えた高校生などから、賛成の声が上がり、
ネット上で署名活動も行われているようです。
村井知事の発言の理由は、
休校が長期化すると、遅れは1年の4分の1程度になってしまい、
夏休みなどを活用して
カリキュラムを押し込めばいいという問題ではないとするもののようです。
4月29日に行われたWEBでの全国知事会議では、
推進すべきとの声もありましたが、慎重論もあったようで、
国への検討を要請することで一致したものの、
導入時期や課題などをめぐって知事間で温度差があり、
今後、調整作業が難航することも予想されると報じられています。
9月入学については、10年に1度ぐらいの周期で出て来るもののようです。
中曽根康弘内閣の時の臨時教育審議会の答申(1987年)で提言があり、
中央教育審議会の答申(1997年)、
2000年の教育改革国民会議でも出ました。
2011年には東京大学で秋入学への移行を検討しましたが、見送っています。
それだけハードルの高い問題なのだと思います。
9月入学のメリットとして、よく挙げられるのは、
秋入学が主流の海外の大学に合わせると、
留学しやすく、優秀な留学生も呼べるとする点です。
しかしながら、会計年度など日本の社会に根付いた現在の社会の慣行と
合わない事も間違いありません。
この問題、推進派と慎重派の議論のレベルが合ってないような感じがします。
ともかく、新型コロナウィルスによって、社会が大きな混乱の中にいるのですから、
行政が集中すべきは感染拡大阻止や医療体制整備だと思います。
この混乱の中で、拙速に物事を決めると大きな禍根を残す事になりそうです。
それでなくても、大学入試制度については、
共通テストへの英語の民間試験や記述式問題の導入が頓挫し、
来年度に向けて検討が進められている最中です。
この問題も、
新型コロナウィルス対策の先が見えてから、落ち着いて議論すべきだと思います。
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