昨日「がん治療」系の勉強会に行ってきた。
今はやりの「分子標的」治療ってやつだな。
今あるがん治療ってのはがん細胞および似たような細胞を
ごそっとまとめて殺す。
だから他臓器に副作用とか後遺症がどうしても出てしまう。
がん細胞に一番効果が出るように設計してあるとは言え、
戦争で例えるなら「絨毯爆撃」で民間人も死んでしまうのは仕方ない。
これに対して分子標的治療は「ピンポイント爆撃」にたとえられる。
がん細胞の分子的な特徴を認識してそこを攻撃する治療だからね。
ただし、がん細胞の分子的な特徴を調べるのに時間と金がかかる。
しかもがんはたとえば同じ「卵巣の粘液腺がん」であっても遺伝子変異があり、
とある患者さんのための分子治療は他の同病名の患者さんに効果ない可能性がある。
そしてもしものすごく効果のある分子標的治療薬が作れたとして、
それができるまでに患者さんが亡くなってしまうこともありえる。
薬が作れて患者さんの治療に間に合ったとしても、
十分にがん細胞を殺すことができず、せいぜい数か月延命効果のみ、もありえる。
もちろんその数か月で娘の花嫁姿が見られたとか、奇跡のようなこともあるだろうけど
本当にお金とその結果得られる社会的利益だけを考えたら
ものすごいムダ
なのである。
さっきから書いている戦争にたとえると、
今まさに戦闘状態で前線の診療所があった場合、
今治療すれば命が助かる重症患者でなく、
少しだけ治療すればすぐに戦闘現場に戻れる兵士を優先して診療するのが当たり前。
そのくらいの違いだ。
治療できたとしてその患者さんと家族はハッピーかもしれないが、
国が払う医療費は莫大でそのせいで保険医療制度がまた一歩崩壊へ向かう。
…としたらどうする?何が一番いいことなんだ?
勉強会に出てあんなに悩んだことはないくらい悩んだ。
今自分が、がん治療最前線にいなくてよかった、と思う。
がん5年生存率66.4% 改善傾向
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5901458
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