映画「引っ越し大名」の原作。
もしかして映画に出てない細かい話が出ているかも、と思ったら。
…映画のほうがずっと設定説明が詳しく、その上ストーリーがおもしろかった!!
つまり原作より映画脚本と演出のほうが上だった、ってことです。
自分は文字を読んでいないとダメな人間なので、
映画でも原作のあるものは「原作優先」でした。
できのいい映画でも、原作には映画にないよさがある、とずっと思ってました。
でもそれって、原作が小説としてちゃんとしている、という条件の上なのよね。
最近の、ライトノベルというかケータイ小説に毛が生えたようなもんは、
そもそも小説じゃないと思うのね。
発想は面白い、イメージを描くのは上手。
でも物語としての深さはない。
想像力が広がらない。書いてあることをそのまま楽しむだけ。
浅い薄い残らない。
「引っ越し大名三千里」は残念ながらそういう小説でありましたよ。
これだけで終わるのは悔しいので、高橋一生演じる鷹村さんの衣装の話。
主人公春之助は、実際に引越しの旅に出るまでずーっと同じ着物です。
細かい絣みたいな柄の、少し地厚な青い着物で、肩のあたりに二か所ほつれているとこがある。
母上が何を言っても「これが気に入っていて落ち着く」という理由で来ているのでしょう。
…あの時代は「布」がけっこうな貴重品でしたから、少ない数を大事に着てたはず。
別な映画ですが「武士の家計簿」で節約のため不用品を売るとき
「着物は季節1枚、計4枚」まで減らしてください、と家族に言い渡して
母上(松坂恵子)が息子のお食い初めに来た晴れ着を手放したくなくて泣くシーンあります。
だから春之助が「着た切り雀」でもまあそういうこともあるか、と思うのですが
(望めば出世もできる上士にしてはだらしなさすぎるとも思うけどね)
(上士に対する言葉は下士で、お蘭さんの父はこの階級)
それに対して鷹村さんの衣装の数がすごい。
日がかわって登場するたびに別な小袖を着ています。
それも大き目の目立つ柄で色もきれいなものばかり。
春之助の家よりお金もちでおしゃれに気を使っているんだ、と思います。
旅立ちのときは、城引き渡しの場にいなくてはならない春之助に
「港までの道中を頼む」と任されるのですが、
このときも折り返しに赤い布が見える派手な感じの羽織を着ている。
映画見るときは鷹村さんの着物にも注目してください。
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