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2019年06月14日14:20

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「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」展

初日に行ってきました。フランス現代アートの巨匠、クリスチャン・ボルタンスキーの、50年にわたる創作活動を俯瞰できる、待望の大回顧展です。大阪・東京・長崎の3カ所で開催されますが、各会場の規模や特性を活かし、展示構成を変えると共に、それぞれの会場毎に、オリジナル作品を制作し、展示するという、つまり、3会場すべてを回っても、新しい発見のある展覧会・・となっています。私は、残念ながら、東京展のみの鑑賞ですが、それでも、共通の図録から受ける個展の印象と、東京展のそれは、かなり、異なっていました。
東京展は、国立新美術館の巨大な展示スペースを活かした、スケールの壮大さが特長で、特に、東京展オリジナルの「幽霊の廊下」は、長い廊下と、それを渡りつつ、カーテン越しに見える、幽霊たちのゆれるシルエット、それはまさに、異次元への回廊・・という感じで、何度も、何度も、往復してしまいました。
人の記憶の集積にこだわる、ボルタンスキーの世界には、常に、この世の諸行無常と、死の匂いが漂い、日本人の感性にも、強く、訴えかけるものと思います。
まさに、死者の祭壇のごとき、荘厳な「モニュメント」シリーズ、積み上げられた(あるいは、吊された)無数の、抜け殻となった服の山、人の顔が、淡くシルエットとして浮かび上がる、無数のベールからなる「スピリット」等々、どれも、すばらしく、そして、ちょっと、鳥肌が立ちます。
無数の鈴が、自然の中で鳴る「アニミタス」は、以前、東京都庭園美術館で観たものとは異なるバージョンで、その前に置かれた長椅子に座って、目をつぶると、私には、それはあたかも、あの世へと誘う音色のように、聞こえます。幸い、入館者がさほど多くなかったので、30分近く、そうして、座っていました。
とにかく、とてもすばらしい、展覧会でした。9月2日の会期まで、あと何回か、通います。

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