■白鵬「平成に育ててもらいました」 天皇陛下が観戦
(朝日新聞デジタル - 01月20日 20:02)
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幕内後半戦から「天覧相撲」となり、幕内以降の満員御礼が連続200日に達した大相撲一月場所中日八日目、ただ一人の全勝となった横綱白鵬は前頭5枚目碧山を下手出し投げに退け給金直しの全勝ターン、一敗の四力士のうちの前頭8枚目の魁聖がこれまで土俵で白星を挙げていなかった合い口の良くない琴奨菊を土俵際逆転の掬い投げに仕留め、新入幕の前頭13枚目矢後が大奄美を寄り切りで制し、前頭15枚目の千代の国が輝を叩き込みに沈めて一敗を守った一方、一敗だった前頭6枚目の阿武咲が同年齢のライバル関脇貴景勝の押し出しに一蹴され二敗に後退する展開となりました。
今日の白鵬は、好調の前頭5枚目碧山が対戦相手。上位3力士が休場または引退となる中でこの対戦が組まれましたが、横綱が立ち合いから土俵で負けたことのないこの相手になかなか組むことができなかったものの踏みとどまり、一瞬の勝機に右下手を取って振り回して鮮やかに出し投げ、要した時間8秒2で勝負あり。磐石の横綱相撲で中日勝ち越しを決めました。序盤五日間には物言いのつく一番が二日続き、初顔合わせの錦木戦では取り直しに持ち込まれるなど際どい土俵が続きましたが、稀勢の里が引退、鶴竜が休場し一人横綱となってからは自分の相撲を取り戻したかのような一番が続き、今日の碧山戦も抜群の相撲勘で碧山を圧倒する展開となり、天覧相撲の連勝を伸ばしました。取組後、退位が間近となった天皇陛下を見て「寂しい気持ちがした。平成に育ててもらいましたから」とコメント。賭博スキャンダルの余波が残る中でテレビ中継の自粛や優勝力士への賜杯表彰が見送られた平成23年の七月場所で、後日、天皇陛下から労いと祝意を伝える書簡が日本相撲協会に届いたそうで、「あの手紙があるからこそ頑張る気持ちになった」と、天皇陛下について述懐したとか。賭博スキャンダルに加えて八百長スキャンダルにも見舞われ、社会の信用を失っていたその当時、「一人横綱」としてその屋台骨を一人で支えていたような白鵬としても、その労いが報われたと感じたエピソードとなったと言うことなのでしょうね。
で、今日一番の注目だったのは、先場所の覇者である貴景勝と怪我から番付を前頭6枚目に戻した阿武咲の一番。左喉輪で先手を取った貴景勝に対して阿武咲が突き返すも、阿武咲が左に往なしたところで呼び込んでしまい、貴景勝が押し出して勝負あり。阿武咲は「ちょっと立ち遅れた。見てしまった。我慢負け」とコメントしたようですが、番付の差(つまりは「力の差」)が出た今日の土俵となったと思います。
その他。大関豪栄道は関脇玉鷲の突き落としに屈して3勝5敗で黒星先行。大関高安は前頭3枚目の松鳳山に左に開かれ突き落としを食らって4勝4敗の五分となりました。また、新入幕の矢後は大奄美に左に往なされ背を向ける展開になりながら1回転して胸を合わせ、巻き替えて右四つ、左差しから右上手を取って寄り切りで勝負あり。身体の反応も良く敏捷さも見せた矢後は早くも勝ち越しに王手をかけ、「今日が終わった時点で明日(9日目)勝ち越すことしか考えてなかった」と強気なコメントを残したようですが、新十両で負け越して一度は幕下に下がりましたが、徐々に力をつけての新入幕では動きも軽やかに一敗グループの中にあり、明日順調に給金直しを図れるのか、どこまで星を伸ばせるのか、それによって三賞に届くのかどうか。期待が膨らむ土俵となっているようです。
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