これほどアートが好きになる前も、美術館にはよく、通っていた。美術館のよさは、何より、いて、気分が安らぐことだ。
私は、大昔、神奈川県立鎌倉高校というところに通っていたので、よく行く美術館といえば、今はなき、神奈川県立近代美術館鎌倉館だった。否、より正確にいうと、鎌倉館本館は、その老朽化と、敷地を鶴岡八幡宮に借りていた関係で、惜しまれつつ閉館となってしまったが、少し離れた場所に、実は、分館が今も残っており、現在改修中なので、いずれ、再オープンする可能性もある。それに加えて、県立近代美術館そのものは、鎌倉以外にも、葉山にもあって、今は、神奈川県の県立近代美術館といえば、葉山館を思い浮かべる人が、もう、大半だろう。
まぁ、それはともかく、私は学校に行くのがイヤになると、ホームルームのみ出て、それで、一応、出席にはなるので、その後、早退して、江ノ電で鎌倉まで行き、その鎌倉館に行くことが多かった。平日の昼間は、基本的に、ほとんど入館者はいないので、ゆっくり、絵を観たり、ぼーッと池を眺めたりして、過ごした。同館内に、カフェがあったかどうか、よく覚えていないが、近くの小町通りに行けば、喫茶店とか、いくらでもあったし・・ねッ。そう、私はそんな、意気地のない「不良」だったのです。
大学生のころは、いわゆる「学生運動」一辺倒で、美術館通いも途絶えたが、その後、アウトサイダー・アートや、現代アートが好きになってからは、家から近いこともあって、品川の原美術館とか、前回、書いた、外苑前のワタリウム美術館、東京駅から、1時間に1本くらいしか出ないバスに乗って行く、東京都現代美術館(現在、改修=閉館中)等々、美術館通いも、また再び、生活の一部となった。
私は美術館では、自由気ままにアート作品を観たり、疲れたら休んだりしたいので、これは前々回に書いたが、行列をつくって観るような、「超」のつく人気のある展覧会は、避ける傾向があり、行っても、サッと観て、あとは図録を買って、すませてしまうことも多々。
それから、よいカフェが併設されていることも、よい美術館の絶対条件と思う。原美術館には、庭園に面した、気持ちのよいカフェレラスがあるし、ワタリウム美術館にも、地下に居心地のよいカフェがある。東京都現代美術館は、レストラン自体はバカ高くて、1、2度しか入らなかったが、それとは別に、ベトナムの食べ物を出すカフェがあって、ここの常連になった。改修後の同館に、ベトナム・カフェが残っていることを、ただただ、祈るばかりである。
でも、多くの美術館のレストラン等は、その経営を外部の業者に委託していて、そういうところは皆、バカ高い価格設定なので、特権階級のお食事処という感じで、嫌い。東洋館地下のクメール美術を観るため、わりとよく行く、上野の東京国立博物館なども、バカ高いレストラン2軒は残っているが、東洋館の外にあった、アジアン・カフェはなくなってしまい、晴れた日に、庭のベンチでボーッとするくらいしか、休めることろがなくなってしまって、業腹である。
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