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2018年09月01日14:15

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水道民営化は慎重に^^;

日本人は知らない「水道民営化の真実」フランスと英国で起きたこと
水道料金は上昇、嗤う投資家と株主たち
2018.08.31

水道対策ではなくて、景気対策?

第196回国会では、水道に関連する重要な法改正が議論された。

1つは、改正PFI法が可決成立したこと。PFIとは、公共施設の建設、維持管理、運営を民間の資金、ノウハウ・技術を活用して行うもの。高速道路、空港、上下水道など料金徴収を伴う公共施設について、所有権を公に残したまま運営権を民間に売却できるコンセッション方式がよく知られる。

今回の法改正で注目すべきは、上下水道事業のコンセッションについては特別に導入インセンティブが設けられたこと。地方公共団体が過去に借りた高金利の公的資金を、補償金なしに繰上償還できる。

もう1つは、水道法改正案が衆議院で可決されたこと(会期切れで継続審議)。水道法改正のおおまかな内容は、施設の老朽化や人口減少で、経営困難になった水道事業の基盤強化を進めるというものだが、審議中、問題視されたのはPFIの一手法であるコンセッションの導入について定められた第24条だった。

前述の改正PFI法と改正水道法案の24条は見事にリンクしているのだ。

もともと水道事業のコンセッション方式推進は、第一次アベノミクスの「第3の矢」として出てきた。

竹中平蔵・東洋大学教授は、「水道事業のコンセッションを実現できれば、企業の成長戦略と資産市場の活性化の双方に大きく貢献する」などと発言。政府は水道事業に関して6自治体でのコンセッション導入を目指したが(14〜16年度)、成立した自治体はゼロだった。そこで水道法改正案に明記し、特典をつけて優先的に検討することを推奨したわけだ。

こうしたアベノミクスの論調に合わせるように、メディアの多くは「水道事業の危機を回避するにはコンセッションしかない」と報道し、それに同調する首長、地方議員も多い。

しかし、事業を受託する企業にとっては給水人口が多く、今後も減少しない自治体こそがうまみがある。したがって規模の小さな自治体の問題は、この方式では解決しないという現実はあまり知られていない。

それに、多くの日本人は気付いていないが、コンセッションでの水道事業運営を受託するのは外国企業になる可能性が高い。2013年4月19日、麻生太郎副総理は、米国戦略国際問題研究所で、「世界中ほとんどの国で民間会社が水道を運営しているが、日本では国営もしくは市営・町営である。これらをすべて民営化する」と発言している。以降、コンセッションの担い手である「グローバルオペレーター」は日本に熱い視線を送ってきた。

パリでは水道料金が174%増加した

グローバルオペレーターは、もともとフランス生まれである。シラク元大統領がパリ市長時代の1985年、水道事業の運営をヴェオリア社、スエズ社に任せたことに端を発する。そこから両社は水道事業運営のノウハウを蓄積し、国内市場が飽和すると、トップ外交によって海外進出を図り、グローバルオペレーターとしての地位を確立した。

しかし、お膝元で異変が起きた。パリ市水道が2010年に再公営化されたのである。元パリ市副市長のアン・ル・ストラ氏によると「経営が不透明で、正確な情報が行政や市民に開示されなかった」という事情があった。

実際、民営化が始まってから水道料金は1985年から08年までに174%増。再公営化後の調査でによって、利益が過少報告されていた(年次報告では7%とされていたが実際は15〜20%)こともわかっている。

日本の識者の中には、パリ市の再公営化は「数多くのコンセッション事例におけるヘンテコなケース」と解釈する人が多い。内閣府の調査「フランス・英国の水道分野における官民連携制度と事例の最新動向について」(2016年8月)でも、パリ市の再公営化について以下のように述べられている。
http://www8.cao.go.jp/pfi/pfi_jouhou/houkoku/report/h28kaigai_suidou.html

「ヒアリングを対象とした関係者の多くは、政治的な動向に受けた事案と評価」

「否定的な意見も多い」

しかし、肝心のヒアリング先はヴェオリア社と契約を結ぶリヨン市、リール市などで、パリ市については「日程の調整がつかなかったため」「ヒアリングは実施していない」と明記しているのだ。

ニースでも、アトランタでも再公営化

実際にはパリ市のように一度水道運営を民間に任せながら、再公営化した事業体は2000年から2017年の間に、267事例ある。

フランス国内では、2013年にニースが再公営化している。ニース市は保守政党が支配的な所であり、革新勢力だけが再公営化を望んでいるわけではないとわかる。そのほかアメリカのアトランタ市、インディアナポリス市などの事例がある。

ただし、再公営化は簡単ではない。譲渡契約途中で行えば違約金が発生するし、投資家の保護条項に抵触する可能性も高い。

ドイツのベルリン市では受託企業の利益が30年間に渡って確保される契約が結ばれていた。2014年に再公営化を果たすが、企業から運営権を買い戻すために13億ユーロ(約1690億円)という膨大なコストがかかった。

ブルガリアのソフィア市では再公営化の動きがあったものの、多額の違約金の支払いがネックとなってコンセッションという鎖に縛り付けられたままだ。

日本の首長の中には「一度民間に任せてダメなら戻せばいい」と言う人がいるが、それほど簡単な話ではない。

イギリスでは水道会社トップが「超高額報酬」

そうした中、いまイギリスでは再公営化の動きが高まっている。

1979年に就任したサッチャー首相は、新自由主義政策の元、電話、ガス、空港、航空会社、水道を次々と民営化した。それから30年以上経過した昨年秋、労働党は水道事業の再公営化をマニフェストに掲げ、直近の世論調査では国民の8割の支持を受けているのだ。

今年2月、「Finacial Times」紙は、水道事業のガバナンスの問題を指摘。追及の声は保守党からも上がった。マイケル・ゴーブ環境相は「9つの大手水道会社が2007年から2016年の間に181億ポンド(約2兆7150億円)の配当金を支払ったが、税引後の利益合計は同期間に188億ポンド(約2兆8200億円)」と発言。水道事業会社は巨額利益を株主配当と幹部の給与に費やし、税金を支払っていないと指摘した。

たとえばユナイテッド・ユーティリティー社のCEOの報酬は年間280万ポンド(約4億800万円)、セバン・トレント社のCEOの報酬は年間242万ポンド(約3億5300万円)などだ。さらに「水道事業会社は収益を保証して独占運営するという見返りに、水道会社は透明で責任を負わなければならない」と述べ、水道事業会社のガバナンス強化を水道事業の監視機関に求めた。

英国ではPFIそのものも疑問視されるようになっている。英国会計検査院はPFIの「対費用効果と正当性」の調査報告を行ったが、概要は「多くのPFIプロジェクトは通常の公共入札のプロジェクトより40%割高」というものだった。「英国が25年もPFIを経験しているにもかかわらず、PFIが公的財政に恩恵をもたらすというデータが不足」としている。

国会審議はわずか7時間だけ

SPV(特定目的会社)とプロジェクトファイナンスの手法を用いるPFIは、株主配当や、資金調達のためのコストがかかり、そのために施設・サービスの利用料金や委託料が上昇した。現地の専門家のレポートによれば、英国では毎年18億ポンド(約2700億円)が水道運営会社の配当金として支払われ、また、水道運営会社の資金調達コスト(金利)は、公債の金利よりも毎年5億ポンド(約750億円)高くついているという。

つまり、英国の消費者は、公営水道が民営化されたことで、毎年23億ポンド(約3450億円)も余計に水道料金を支払わされ、それが投資家や金融機関に流れていることになる。

イギリスでPFIが進んだのは、ブレア、ブラウンの労働党政権の時代だった。EUの財政規律による制約下で短期間にインフラ整備を行おうとした結果、金融業界に取り込まれた。自治体の財源不足をPFIで克服しようとしている日本の状況に似ている。与党の中には、「日本のPFI推進は民主党時代に行われた」として、「いまさら反対するのはおかしい」という声が多いが、誰が言い出しっぺであろうと、失敗例のある政策を目をつぶって押し進めるほうがよっぽどおかしい。

日本の水道法改正の大半の内容は、水道事業の基盤強化を進めるものだ。事業の現状把握と将来予測、そして適正規模化をうながしている。そこに突如飛び込んできたコンセッション。前回の国会ではわずか7時間の審議で衆議院を通過。「長期間、民間に運営を任せることで、事業が不透明にならないか」、「サービス低下、不適切な料金値上げが起きないか」、「民間企業の倒産時や災害時の事業体制はどうするか」、「自治体に責任を残すというが、長期間民間に任せておいて、責任遂行能力は残るか」などの質問が出たが、明確な回答は得られなかった。

次期国会では他国の先例を検証しつつ、きちんとした議論が行われることを強く望む。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56865
>事業を受託する企業にとっては給水人口が多く、今後も減少しない自治体こそがうまみがある。したがって規模の小さな自治体の問題は、この方式では解決しないという現実はあまり知られていない。

東京に住んでいる住人や投資家にとっては民営化は美味しい話です。
でも過疎化に悩んでいる地方自治体は明らかに水道料金が高騰して住めなくなります^^;

機を見るに敏な支那商人がなぜ日本の水源を買い占めているのかよく考えた方が良いでしょう。

>日本の首長の中には「一度民間に任せてダメなら戻せばいい」と言う人がいるが、それほど簡単な話ではない。

経済上の話だけでなく安全保障まで絡めば、支那が政治家を買収して再公営化を阻むでしょう。
地方経済の活性化どころか植民地化さえ可能になる水道民営化を簡単に国会を通過させて良いはずがないのです。
野党が無能なので議論出来ないのが残念ですが、その分与党内での議論に期待したいです。
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