■過労死遺族、官邸前に座り込み…高プロに反対「労働者目線の働き方改革を」
(弁護士ドットコム - 05月22日 19:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=5122011
この根底にあるのは裁量労働制。政府としては最終的には全職種、全労働者
への裁量労働制の導入をしたい方針。まずは一部の特殊な職業と年収が
1,000万円という限られた人から開始。段階的に広げていくと思われる。
いまの段階ではほとんどの人が自分には関係がないという認識だろう。
もっとはっきり言えば他人ごとである。変な例えだが消費税が導入された
ときは3%。その後、5%。そのして今は8%で既に10%なるのが決まって
いる。不思議なものでいったん決まるとその後段々拡張されていくもので
ある。
たぶんこの高プロもそうなるだろう。
さて、政府はなぜこの「高プロ」を進めるのか?根本的には裁量労働制
の導入である。いまさら裁量労働制の説明はしないがこの裁量労働制を
導入すれば残業時間が減り、ワークバランスがとれるというのが政府の
見解である。成果が出れば出退勤が自由なので成果さえ達成すれば労働
時間の削減になるという理屈。それはそれで正しいと思う。
では実際にそうなるのか?
例えばあなたが仮に営業マンとしよう。ある月のノルマが100万円の
受注をとることとする。あなたは月の半ばでそのノルマを達成したので
残りの出勤日を簡単な事務処理と顧客対応にして午前中だけの出勤にした
とする。それを会社が容認するかだ?まず100%容認しないだろう。
経営者はあなたに他のひとたちの仕事を振り分けたりしたり、最悪は
途中でノルマを変えたりする可能性が高い。あくまで経営者目線でいえば
労働者を手空きにしないで稼働率をあげたいわけである。
仮に国で裁量労働制になったとあなたが主張しても経営サイドは都合の
悪いことは認めない可能性が高い。
それより「成果」の基準も曖昧である。なにをもって成果とするかである。
例にあげた営業の場合はノルマがあるが他の職種ではどうなのか?経理
だったら何をもって成果とするのかとかである。また、その成果が妥当
なのかも論点にすべきである。先の例にあげた営業マンの場合、ノルマ
が100万円が妥当かということです。単価数円のモノを売るのと10万円
のモノを売るのとは違うし、また会社からいままでノルマが100万円
だったのが1,000万円にされたらどうなるか?
1,000万円達成するまで働き続けるのか?という話になる。
いままで100万円の売上だった人に10倍以上のノルマをかけてしまえば
裁量制度の元でいくらでも働かせることが理論上可能となる。
だから、過労死で亡くなった人の遺族が反対するのはそこである。
本当に良い裁量制度なら問題はない。だが、いまの日本で裁量労働者に
関しては残念ながら過重労働いなっているケースが多いことが問題で
ある。高プロにも一定の過重労働にならいようなライン引きがあるが
充分とは言えない。まずは過重労働にならない制度にしておくことが
先決ではなかろうか?
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