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2016年05月03日12:22

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くくるくくぱろま(1)

カーテンの向こうの、ゼイゼイという、苦しそうな寝息。
時計を見ると、まぁだ、午前3時過ぎ。起床時間は午前6時だから、あと、3時間近く、ある。
眠れない。消灯後、ほぼ1時間か2時間おきに、目が覚める。ベッドが硬くて、それに、ほぼ、終日、寝ているので、腰が痛い。おまけに、カーテンの向こうの老人が、夜中に何度も、ベルを押して、看護師を呼ぶ。
喉が渇いた。水が飲みたい。腰が、背中が、痛い。痛み止めが、欲しい。眠れない。睡眠薬を下さい。泣き言、ばかりだ。
でも、今は、その彼も寝ていて、6人部屋の病室で、起きているのは、おそらく、私だけ。腰なら、私だって、痛いんだよ。このボケ。
起き上がって、プラスチックのマグカップを片手に、そっと、病室を抜け出す。
エレベーター・ホールの前のソファーに腰を下ろして、マグカップの中の、無料サービスの冷たいお茶を、飲む。巡回中の看護師が、チラッとこちらを見て、「眠れないんですか」と、声をかけながら、しかし、立ち止まることもなく、歩いていった。
毎日、こうして、ここに腰掛けているので、次に彼女が、ここを通る時までに、部屋に戻っていれば、文句をいわれることもない。
だから、あと、10分ほど、ここにいる。
もう、すぐ、私の頭の中に、聞こえてくる声を待ちながら・・。
そう、最近、声が聞こえてくるように、なったのだ。その声は、私に、こうささやく。
「もう、待ってなんかいないで、行っちゃえよ」と。
(続く)

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