マリエは、ノルウェー国立計量研究所に勤める科学者。スキージャンプ台の長さからガソリンスタンドの計器のチェックまで、あらゆる計測に関するエキスパートだが、結婚生活は規格通りにゆかず、現在離婚手続き中。そんな折、重さの基準となる自国の《キログラム原器》を携えてパリでの国際セミナーに代理出席することになる。1キログラムの新しい定義をめぐって議論が交わされるパリで、ひとりの男性と出会うマリエ。彼女が、パリの街角でみつけた、今までの幸せの基準を一新する、心のハカリとは?
『ホルテンさんのはじめての冒険』や『キッチン・ストーリー』で愛すべきオジサン主人公たちを生み出し、日本でも多くのファンを持つノルウェーのベント・ハーメル監督が、初めて美しい女性を主人公に、北欧からパリへ舞台を広げて描く最新作。可笑しみに彩られた独特の世界観を今作でも存分に披露している。また、実在する「ノルウェー国立計量研究所」とパリ郊外にある「国際度量衡局」での撮影が許可されたことが、重さの概念すら抱かなかった私たちをより深く未知の世界へと導いた。
ノルウェーの人気女優アーネ・ダール・トルプが、"笑わないヒロイン"マリエを好演。周囲の何もかもが"壊れゆく"と悩むクールな理系女子が徐々に修復され、やがてパリで見せる柔らかな表情に観客の心もほっこり。人生は予測不能で計り知れないからこそ、モノのはかり方をほんの少しだけ変えれば、マリエのように新たな愛を発見できるかもしれない。本作は、そんなステキな可能性を誰もが秘めていることを私たちに気づかせ、「幸せをはかる方法はひとつじゃない!」と勇気を与えてくれることだろう。(Bunkamura ウェブサイトより)
映画館には1/2だったか1/10だったかのキログラム原器のレプリカが展示されてました。こんなことでもないと、絶対にお目にかかるものではないと思い、まじまじと観察しましたが、あんまりわかりませんでした(笑)。
ともかく、主人公の女性は理系(多分)。規格に関する仕事なので、何事に対してもきちっとしていて、機器の扱いにも万全を期しています。「あんまり笑わない」とか書かれていますが、でも接客業じゃないんだから、不必要に笑顔を作る必要はないはず。休憩時間には喫煙スペースでガンガン喫煙もしてるし、細かい精密機器を扱うのは仕事なんだから、キッチリしているのは当たり前。私個人的には主人公の様子は特に暗いとも思わないものでした。
ただ、結婚生活は破綻しているようで、それはそれ、夫婦なんだからいろいろあるとは思うのですが、夫らしき男がセコい!でっかいベンツに乗ってパイロットの制服を着ているから、かなり裕福だと見受けられるのに、妻のいない間に家に侵入しては家財道具を片っ端から持ち出してる。それこそソファーから椅子、壁に掛けてあった絵まで、コソコソといない時間を見計らってやって来ては、持ち出しています。最低ですね。ここまでするものでしょうかね。
そんな折、職場の大先輩でベテランだった父親が体調を崩し、主人公のマリエが、代わりに重さの基準となる自国の《キログラム原器》を携えてパリでの国際セミナーに代理出席することになります。まぁゆくゆくは後を継いでゆかねばならなかったものだから、ということで、職場の同僚も快く送り出してくれます。
ここで舞台はノルウェーからパリへ。難しい顔をした大の男達が「1キログラムの定義」について議論する様はちょっとシュールでした。そんな基本がまだ揺らいでるのだったら、我々が毎日量っている体重なんかはどうなるんだ、とか思いましたね。こんな「基本の基」がいまだにきちんとは定まってないのか?!よくわかりませんけど。
とまぁこの辺までは「そんなものかなぁ」って鑑賞していたのですが、ここからが少し急ぎ足でした。映画自体が短いですからね、仕方がないのかもしれませんが。
主人公のマリエは、パリの学会で物腰の優しい男性と巡り合うのです。彼も何の事情か、独り身で造園業も兼務しているようです。元々幼いころに父と農場に暮らしていたマリエは、土をいじることも好きで意気投合。大切な計量機器をある事情で壊してしまったこともあり、彼を頼ります。
そして!あろうことか、こんなに短い交際期間でマリエはあっさり仕事を辞め、彼の元へと行ってしまいます。そして「めでたしめでたし」ハッピーエンド。えぇっ?!えぇっ?!ちょっと目を疑いました。彼も、最初から積極的で、「これだけ行動できる男性が今まで独りで?」と思わせましたし、まぁ日本人の私が疑り深いだけかもしれませんが、まさかの展開でした。これで「”不思議なオモリ”と旅するマリエが新たに見つけた幸せの基準とは?」と題されてもなぁ・・・(笑)。
でも、彼女に徐々に笑顔が増えていったことは確かでした。
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