野口嘉則さんのブログ(2007年08月29日)より(一部要約)。
http://coaching.livedoor.biz/archives/51025959.html
昨日の日記「松下幸之助・どの人も皆王者、素晴らしい存在」で、幸之助さんは、
「経営者にとって一番大事なのは、この人間観やな。人間をどう見るか。そこをきちっと押さえたうえで経営を進めんと、大きな成功を得られない。きみ、ここはしっかり覚えておかんとあかんよ。まあ、この人間観は、経営における第一ボタンやな。最初かけ違えると、きちんと服が着れんのと同じやがな」言われていました。
では、なぜ 「相手のことをどう見るか」 ということが、大きな影響力を持ってくるのでしょうか?
それは、人間の心には大きな力(牽引力、実現力)があって、心の底で認めたものは現実化するからです。
私たちは、心で認めたものを引き寄せるのです。
そして人生は、心の底で信じ込んだとおりになるのです。
実際の例で紹介しましょう。
ある会社経営者のAさんは、次のような信じ込みを持っていました。
「俺の妻はわがままで困ったやつだ。思慮も浅いし、俺の足を引っ張ってばかりだ」
また、Aさんは息子さんに対しても、次のような見方をしていました。
「俺の息子は怠け者だ。家でゲームばかりして、ろくに勉強もしない。意志も弱いし、このままじゃ将来が心配だ」
Aさんがどんな人生を送られていたか、想像できますよね。
奥さんとは口喧嘩が絶えず、何かをやるにつけ、奥さんに反対されて困っておられました。
息子さんは家でゲームをしてばかりで、Aさんが何かアドバイスなどしても、うわのそらでした。
まさに、Aさんが心の底で認めたとおりの人生になっていたのです。
そんな時にAさんは私と知り合い、私が薦めた本なども読まれて、「自分の人生は、自分の心が創っていた」ことに気づかれたのです。
それからAさんは、“ものの見方”を変えるトレーニングをされました。
奥さまや息子さんに対して、「妻も息子も、無限の可能性を秘めた偉大な存在だ。素晴らしい存在だ。妻は、私の足りないところを補ってくれるベストパートナーだ。息子には息子にしかない才能があり、その才能を花開かせる力を最初から息子は持っているんだ」という見方をできるよう毎日訓練されました。
最初は、なかなかそのように考えることができませんでした。
実際に家に帰ると、目に映るのは、口喧嘩を仕掛けてくる妻であったり、ゲームばかりやる息子であったりするわけです。
その姿を見ながら、「妻も息子も素晴らしい存在だ」などと考えるのが難しかったのです。
人間は、肉眼で見える現実に振り回されやすいからです。
人間は生まれてから、五官(=目、耳、鼻、舌、皮膚の5つの「感覚器官)を頼りにして世界を認識します。
そして、五官のなかでもかなりの比重で、目(=視覚)に依存して世界を認識します。
ですから、肉眼に映る現実に過剰に反応してしまうのです。
ここで大切なのが “心眼力” です。
心眼力とは、「心の目で真実を見る力」です。
松下幸之助さんは、仕事でミスを連発する社員に対しても、
「素晴らしい存在。偉大な人」という見方で見ました。
肉眼に移るその社員の姿に振り回されていたら、とてもそんな見方はできませんね。
まさに心の目で、その人の本質を見ておられたのです。
心の目で「人間の偉大な本質」を見て、それを認め続ける。これが、人を育て、豊かな人間関係を築く秘訣なのです。
Aさんも、心の目で奥さまの本質、息子さんの本質を見る訓練を続けられました。
具体的には、奥さまの光り輝くような笑顔をありありと想像し、奥さまと楽しく会話している場面をイメージして、「素晴らしい妻よ、ありがとう!」と心から感謝しました。
息子さんのイキイキとした笑顔を想像し、息子さんが「人生って楽しいね」と言っている場面をイメージして、「素晴らしい息子よ、よかったな。おめでとう!」と心から祝福しました。
その結果、どうなったと思いますか?
奥さまとの口喧嘩は驚くほど減り、何かをやるにつけ、奥さまが喜んで協力してくれるようになりました。
息子さんは、Aさんの話を、以前よりもずっと真面目に聴いてくれるようになりました。
そして、友だちから誘われてバスケットボールを始めたのですが、それに夢中になって、イキイキした笑顔を見せるようになったのです。
Aさんから見ても、「頼もしいな」と思える息子になったのです。
これは、Aさんに本当に起きたことです。
心の目で、相手のことを「素晴らしい」と認め続けた結果、認めたとおりの現実が現れたのです。
そして、これはぜひ、自分に対してもやって下さい。
心の目で、自分自身の偉大な本質を見て、自分を素晴らしい存在として認めるのです。
自動車王ヘンリー・フォードは成功して後、次のような質問をされました。
「何もないゼロの状態からスタートしたあなたが、大富豪になれたのは、なぜでしょうか?」。
フォードは、こう答えました。
「ゼロの状態とおっしゃったけれども、私は始めから『大宇宙の無限の宝庫』とつながっていたのです」。
フォードは、最初から自分のことを「豊かなる者」と見てスタートしたのです。
ゼロの状態でスタートしたころ、肉眼で見れば、決して豊かとは思えない状態だったはずですが、フォードは心の目で自分の本質(=真実の姿)を見ていたのです。
もし当時の(ゼロの状態の)フォードが、周りの人たちに「私は宇宙の無限の宝庫とつながっているんだ」と言ったとしたら、周りの人はどう思ったでしょうか?
おそらく多くの人は、本気にしなかったのではないでしょうか?
中には、「何をバカなことを言っているんだ。もっと現実を見ろ」と言う人もいたかもしれません。
フォードが言っていることはバカなことなのでしょうか?
何が真実なのでしょうか?
昨日、月食をご覧になった方は、“欠けた月”が見えたのではないかと思います。
しかし、目に見える月は欠けていても、本当の月は、実は一度も欠けたことがありません。
月は欠けたことのない球体として、地球の周りを周っています。
それが、私たちの目には、ある時は欠けて見えたりするだけなのです。
人間も同様です。
仮に今、その人の不完全な姿が現れていたとしても、その人の本質は、最初から変わることなく素晴らしいのです。
あなた自身の本質も、最初から素晴らしいのです。欠けたことのない月のように。
こんなことを言う方もいらっしゃるかもしれません。
「私もフォードのように、自分のことを『豊かなる者』と認めたい。だけど現実に目に映るのは、せまいアパート住まいの生活です。仕事も順調にいっていない。こんな現実を前にして、とても自分のことを『豊かなる者』とか『素晴らしい存在』とは思えません。心眼より、肉眼が勝ってしまうのです」
心眼と肉眼を戦わせる必要はありません。
シンプルな秘訣をお教えしましょう。肉眼をお休みさせればいいのです。
つまり、目を閉じるのです。
1日のうち1〜2回でけっこうですので、目を閉じて、意識を集中する時間を作ってください。1回3〜5分程度でもかまいません。
そして、心の目で “本当の自分” “自分の本質” を見る、“本当の相手” “相手の本質”を見るのです。
具体的には、“満ち足りた笑顔の自分”、“イキイキしたオーラを放っている自分”、“光輝いている自分”を想像したり、同様に相手のことを想像したりします。
そして、ここが重要なんですが、そんな素晴らしい自分に、そんな素晴らしい相手に、心から感謝します。
心から喜び、祝福します。
“想像力” は “創造力” なのです。
私たちの心は、ありありと想像したものを、現実に創造するのです。
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