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2014年11月22日09:07

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ビオレタ・ルナ公演「国境の記憶」

メキシコ出身のパフォーミング・アーティストであるビオレタ・ルナの初来日公演「国境の記憶」が、19・20日、両国の「シアターX(カイ)」であったので、20日の公演に参加。
ビオレタ・ルナは、チャンスを求めて、コヨーテ(不法な国境越えを斡旋する業者)の手引きで、命がけでアメリカ(合州国)に入国した、誇り高きメキシコ=ラテンアメリカの女性が、そこで直面する様々な差別と屈辱とを、自らの身体を使って、表現する。
客席との境がない舞台では、彼女によって、客席と客席の間に、ロープによる国境線が引かれ、前列の観客には、彼女の裸身に、「不法入国」というスタンプを押すことが、課せられる。このようにして、観客を巻き込みながら、彼女のパフォーマンスは展開されていく。上演時間にして、40分あまり。アメリカ大陸の、いわゆる南北問題を問う、極めて社会的メッセージ性の強いパフォーマンスであるが、それがビオレタ・ルナの身体を使って表現されることで、痛々しくも美しく、そして、力強くさえもあるアート作品へと、昇華していく。
パフォーマンス終了後は、本公演の招聘に尽力された上智大教授の吉川恵美子さんを、通訳として介しての、ビオレタ・ルナと観客との、フリーなディスカッションが行われた。とはいっても、なかなか、質疑応答以上のものにはならなかったが、これもまた、第1歩であろう。
吉川さんを代表とする「人権をめぐるラテンアメリカ演劇COMMITTEE」では、今後、年1回、1劇団を招聘し、首都圏の会場で、2〜3回の上演を行うことを目指していく、という。期待したい。

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