「未来人が存在しない時点で、過去に戻るタイムマシンは永遠に作られることはない」
と聞くことがある。それはまさしくそのとおりだと私は思う。
そもそも時間という概念自体が、事象の説明やコミュニケーションの利便性のために人間が勝手に生み出した概念でしかなく、過去という現象は存在し得ないわけである。
そう考えると、仮にもし過去に戻るタイムマシンが存在し得るとしたら、それは自分が過去に戻るものではなく、周りを戻させるものだと思う。
具体的にはタイムマシンがカプセル型だとして、その外側に存在する全ての存在の動きや変化を擬似的に再現して逆流させるように巻き戻すのである。
あるいは、”現在”の全てをタイムマシンに記録させ、未来にて”現在”を再現することで、”事前に記録しておいた過去”に戻るという方法も考えられる。
ただし、それは飽くまでも再現した世界であり、この世界そのものを巻き戻すわけではない。なのでそれを過去に戻ると言えるかどうかは怪しい。
また、そもそも”現在が存在する”状況でそれを行ってしまったら、現在と過去が混在してしまう。
なのでこれをするにはまず現在を消去する必要があるだろう。
ドラえもんのどこでもドアの思考実験のようなものだ。その思考実験においてどこでもドアは、入る前の情報を完全コピーし、移動先にて再現するものとしている。そして入る前の存在は完全に消去される。
私の考えるタイムマシンも現在を消去し、過去を再現するというものである。
もしこの世界でタイムマシンを物理的に存在させられるとしたら、それ以外の方法はないと思う。だって、そもそも時間という概念が実在するものではない以上、過去という概念だって当然存在しない。存在しない場所に行くなんてのは不可能に決まっているのだから。
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