エネルギーを生み出す夢の技術、核融合が現実味を帯びてきました。各国がしのぎを削る中で、アタマひとつ抜け出しているのが日本と言われますが、核融合ってどういうモノなんでしょう?
「昔からあるやん、ホラあちこちにある原発」- ちゃいます、それは核分裂。夢の技術は核融合です。同じように「核」が付くので混同してしまい「核分裂と核融合?何がどう違うねん?」と科学者でない我々庶民は???ですね。そこで違いを整理しておきましょう。どちらも莫大なエネルギーを生み出す核反応ですけど仕組みは正反対なんです。
【核分裂】既存の技術
ウランやプルトニウムなどの重い元素が分裂して軽くなる時に凄まじいエネルギーを出します。
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そのエネルギーを利用して水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電するのが世界中に数多ある原子力発電所(原発)です。
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タービン、デカっ!
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�ヾ躙嬰�
核分裂は一旦始まると次から次へと連鎖的に起こります。その制御は極めて困難で、高温状態が続きすこぶる危険ですので冷やさなくてはなりません。さもないとメルトダウン(炉心溶融=核燃料が熱で融けて流れ落ち、放射性物質が漏れ出してしまうこと)が起こります。
�∧�射性廃棄物
高レベル放射性廃棄物が発生します。放射能は長年消えず、人体に悪影響を及ぼします。
�G�弾
広島と長崎に落とされた原子爆弾(原爆)は、この核分裂によるエネルギー放出です。
【核融合】夢の技術
水素などの軽い元素が融合して(くっ付いて)重くなる時にとてつもないエネルギーを出します。核分裂と正反対です。
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100億年も燃え続ける太陽のエネルギー源です。太陽を構成する水素(軽い原子核)が、重力の働きで中心部に集まって高密度になります。そして融合してヘリウム(重い原子核)に変わる時にすさまじいエネルギーを放出するんです。光と熱です。
�ヾ躙嬰�
核分裂は連鎖的に起こって危険ですが、核融合は自然に止まってくれます(太陽は、その強大な重力で水素が際限なく中心部に集積されていきます。核融合も次から次へと起こるので連鎖しているように見えます)。
�∧�射性廃棄物
核融合でも放射性廃棄物は出ますが低レベルで、短期間で放射性は出なくなります。危険な高レベル放射性廃棄物(所謂「核のゴミ」)は出ません。
�G�弾
核融合によるエネルギー放出は水素爆弾(水爆)です。原爆の数十〜数百倍のエネルギーです。
フムフム、整理してみると全然違いますな。ではどうして核融合が「夢の技術」なんでしょ?
核融合の燃料は水素などの軽い元素、具体的には重水素・三重水素です。この、耳慣れない水素の同位体をくっ付けることが超困難。可能になればスゴいエネルギー(水素1g=石油8トン分)を作ることができるので、石油も太陽電池も要らなくなります。だから夢なんです。
太陽の中心部は2000億気圧・1500万度。核融合が起こるのはこんな環境下です。しかし地上は1気圧、太陽中心部の2000億気圧からはほど遠いですね。だから核融合を行うには1億度以上の超々高温プラズマ(何じゃそれ)を作る必要があるんですと。
日本に一日の長があるのは、1億度という超々高温プラズマを安定維持する方法の開発、そんな超々高温に耐えられる炉の建設などです。
燃料の重水素も三重水素も海水からほぼ無尽蔵に得られますし、核のゴミが出ない - いいことずくめの核融合。クリーンで安全なエネルギー源として2045年頃に実用化するのが目標だそうで。
なお、三重水素は英語でtritium(トリチウム)です。水素の「放射性同位体」という位置付けゆえに強い放射線を出していると思っている人がいますが、それは正しくありません。自然界に普通に存在していて無害です。その辺の石ころ(極微量の放射線を出します)と同じようなもんです。バナナからもカリウム40という放射性同位体が出ていますが、誰も気にしないでしょ?
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