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2026年07月09日14:57

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シネマ歌舞伎 源氏物語 六条御息所の巻

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 六条御息所を坂東玉三郎、光源氏を市川染五郎が演じ、連日完売となった2024年10月の歌舞伎座公演「源氏物語 六条御息所の巻」を、歌舞伎の舞台を映画館でデジタル上映する「シネマ歌舞伎」としてスクリーン上映。

生まれながらの気品と美しさを兼ね備えた光源氏は、愛人である六条御息所のもとを訪れる。2人は花見や舞に興じ、久しぶりの再会を喜んでいた。だが、宮中での多忙さからなかなか会うことができないことを詫びる光源氏に対し、葵の上の懐妊をねたむ六条御息所は、光源氏に激しい感情をぶつける。堪えかねた光源氏が屋敷を去ると、六条御息所は悲しみに暮れ、次第に嫉妬に狂っていく。

シネマ歌舞伎だけの特別映像として、本作への思いを語る坂東玉三郎の特別インタビューも併せて上映。(映画.comより)







<2025年9月28日 劇場鑑賞>

 人生で初めての「シネマ歌舞伎」でした。少し前には「国宝」も見たのですが(もちろん秀作だった)、感動したものの、だからと言ってすぐに歌舞伎を見に行くほどの熱意はなく、「まぁね」と思っていたところのシネマ歌舞伎。演目なんて何も知らない素人ながら、源氏物語なら円地文子さんの本をじっくり読んだり、アニメ化された映画を見たり(谷崎潤一郎版もかじったかもしれない。忘れたけれど)してきたので、筋も大体理解しているということで、わかりやすいだろうと思って鑑賞。



 結果、すごくよかった!冒頭に入った坂東玉三郎さんの解説は、素人でも理解できるわかりやすいもので、話し方も丁寧で、さすがに一流のプロだと思いました。映画が始まるころには、すっかり彼の解説に魅せられて、見る気満々になっていました(単純な私)。



 玉三郎さんがいくらプロとはいえ、年齢はにじみ出ます。なので、ビジュアルで「光の君が若く、六条御息所は年上だったのだな」と自然に理解できるし、美しく手入れされていたのであろう庭の紹介なども自然で、「(女性側も)いいおうちの人だったのだな」と素直に理解できるように構成されていました。考えると当たり前のことなのですが、そこを考えなくても自然に感じられるようになってたのがすごいと思います。そして、執拗に展開し始める女性側の嫉妬。女として理解はできるのですが、そこは育ちもいい大人の女性。「みっともないこと言わないで、人生の先輩として余裕を見せて」と、心の中でどれだけ願ったかわかりません。しかし、女性には、仕事を持って外に出るなど、自分の世界を持つことが許されなかった時代。女は男を待っているだけの時代。ある意味近視眼的な世界観は無理もなかったことを考えると、悲しくて気持ちのやり場がないほどでした。優秀な女性だっただろうに。



 他の歌舞伎は知らないけれど、この作品に関しては、意地の悪いキャラが出てこなかったこと、皆が謙虚で見ていて美しかったことなどから、最後まで気持ちよく鑑賞でき、「見てよかった〜」と思いました。源氏物語の演目はその後なかったことや、やはり都会まで出ないと上映されてないことなどから、それっきりになっていますが、近くで上映されるなど、機会があればまた見たいと思います。
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