インド映画界を代表する俳優ラジニカーントとアミターブ・バッチャンが共演し、警察官が凶悪犯をその場で射殺する「特例射殺(エンカウンター)」をテーマに描いた社会派アクション。
インド最南端のカンニヤクマリ県。アディヤン警視は凶悪犯罪の捜査中に反撃してくる犯罪者を迎え撃ち、その場で仕留めることをしばしば行っていることから「狩人」の異名で呼ばれていた。ある日、女性教師のレイプ殺人事件が発生。被害者の女性は以前、教育現場を巻き込む薬物汚染についてアディヤンに通報していた。特捜チームに加わったアディヤンは、犯人と思われる若い男の追跡に乗り出す。一方、人権擁護派の判事サティヤデーヴはアディヤンの捜査手法に強い危機感を抱いていた。事件の捜査をめぐり、アディヤンとサティヤデーヴが対立するなか、この事件と同時期に起きていた別の社会問題とのつながりが明らかになる。
ラジニカーントが主人公アディヤン、アミターブ・バッチャンが判事サティヤデーヴを演じ、「バーフバリ」シリーズのラーナー・ダッグバーティ、「ヴィクラム」のファハド・ファーシルが共演。「ジャイ・ビーム 万歳ビームラーオ」のT・J・ニャーナベールが監督を務めた。(映画.comより)
<2025年9月14日 劇場鑑賞>
インド映画ファンにとっては、「こんな大スターが共演しているなんて!」な作品です。私なんかは、ラジニカーントど真ん中世代。インド映画はまずラジニカーントから入ったものです。バッチャン(「バッ」に愛称の「ちゃん」が付いたものではない。「バッチャン」という名前)は日本に作品が入ってきてなかったこともあり、ずいぶん後で知りました。しかし、インドでは押しも押されぬ大スターで、映画の中で言及されることもしばしばです。
さて、そんな二人が共演するこの作品は、言ってしまえば「00は殺しの番号」みたいな、特例射殺が許された警視(ラジニカーント)と、その捜査手法に疑問を抱いていた判事(バッチャン)との丁々発止なお話です。ラジニのやっていることは、たいがい正しい。しかし、それがもし誤認逮捕だったときにどうするのか。そんな話もあるのですが、実は女性教師のレイプ事件を探っていくうち、塾業界をめぐる裏社会が垣間見える、そんな展開になってます。
人口の多いインドでは、子供に教育をつけたい親に対するビジネスは活況です。金持ちがそういうことにお金を使うのは当たり前として、圧倒的人口を占める貧困層ですね、ここをターゲットにできたら巨万の富を得ることができるはずです。そう考えて貧乏人たちを餌食にする悪役が、今回は「バーフバリ」のラナさんです。それでなくてもすらりと背の高いラナさん。今回は高級スーツに身を包み、いっそう見栄えのする男になってました(写真2枚目)。
しかしながら、映画として、親の期待に応えられない少年が自殺してしまったりと、事件は起きますが、「人生や世の中に打って出るにはまず教育」と言ったラナさんのスタンスは間違っていないと、見ていて思いました。どこでどう間違って悪役になってしまったのか、冷静に考えなければ、と思うほど、彼の信念は真っ当だったと思うのです。そんなの、日本でもそうですものね。必死に働いて子供をいい塾にやる親は、日本にもいっぱいいます。子供が受け入れられるか、負担に思うかは別にして。
<ここからネタバレ>
そして、「いつも正義」だった00のラジニにも間違いはあった。入念に調べたバッチャンの指摘を受けて、素直に反省する我らがラジニ。最後は悪に対して共闘する・・・そんなオチだったはずです。ずいぶん前なのでおぼろげですが。
<ネタバレ終わり>
なるほどね〜、といろいろ考えさせられた作品ではありました。ラジニの手足となって、いろんな”雑用”を一手に引き受けていたファハド・ファーシルの存在感が半端なかったです。
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