今朝は坂本龍一の『BEAUTY』(1989年)を聴きました。前作『NEO GEO』(1987年)に引き続き、ワールドミュージック路線のアルバムです。
『BEAUTY』がリリースされた1989年(平成元年)はまだネットもスマホもSNSも無く、情報源は新聞とテレビと雑誌。最先端の通信手段はFAX。駅の改札では駅員さんが切符に鋏を入れてた。今思えばまだまだアナログな時代。
でも世の中的にはマジで激動の1年で、ニュースから目が離せなかった。日本は昭和から平成になり、バブル真っ只中。また、80年代半ばから始まったソ連のペレストロイカの影響で、中国や東欧では民主化運動が盛り上がった。11月にまさかのベルリンの壁崩壊が起き、12月のマルタ会談でブッシュとゴルバチョフは東西冷戦の終結を宣言した。なんか、世界が一つに繋がって、もっと自由で開放的で平和な世界がやって来そうでワクワクしてたなあ。
そんな気分にピッタリだったのが、坂本龍一の音楽だった。彼は日本や欧米以外の地域(沖縄やアラブやアフリカ)にも素晴らしい音楽がたくさんあることを教えてくれた。皆がそれぞれの文化を失わず、テクノロジーと英語でゆるく繋がって共存してるような世界。坂本龍一の音楽はそういう世界を表現してた。
『BEAUTY』の音楽は2026年になっても相変わらず輝いてるけど、1989年に19歳だったオレは今じゃもう55歳だし、坂本龍一はもうこの世にいないし、世界はますます平和じゃなくなってる。
あんな時代はもう来ないのか…。
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