五気六味:大熱/大辛
帰経:心、肺、腎、脾、胃
はたらき・適応症状
1、温胃去寒
冷えによる心・腹の冷え・痛み、吐き気、下痢
2、回陽通脈
陽気不足により四肢の冷え、自汗
3、温肺化痰
肺の冷えによる咳・喘息、胸・胃の冷え・痛み
4、温経止血
生理痛・生理不順
冷えを追い出し、陽をめぐらせる ― 乾姜(かんきょう)の力
寒さが身にしみる季節、体の奥から冷えてしまうと、胃が重くなったり、手足が冷たくなったり、元気そのものがしぼんでしまうことがあります。
そんなとき、東洋医学で頼りにされてきた代表的な温めの生薬が「乾姜(かんきょう)」です。
乾姜とは、生姜(しょうが)を乾燥させたもので、生の生姜よりも「体を温める力」が格段に強いのが特徴。
古来より“陽気を呼び戻す”薬として重宝されてきました。
■ 五気六味から見た乾姜
乾姜は「大熱」の性質をもち、「大辛」の味に分類されます。
つまり、非常に強い温め作用と、体の巡りを活発にする力をもつ生薬です。
その作用は「心・肺・腎・脾・胃」に帰経し、全身の陽気を高め、冷えによって滞った働きを再び動かしてくれます。
■ 乾姜の主なはたらき
�� 温胃去寒(おんいきょかん)
胃やお腹の冷えを取り除き、消化機能を整えます。
冷たい飲食が続いたあとや、寒さでお腹が痛むとき、吐き気や下痢をともなうときなどに用いられます。
乾姜を加えたスープやお茶は、胃を温めてやさしく落ち着かせます。
�� 回陽通脈(かいようつうみゃく)
「陽気」が不足すると、手足が冷えて力が入らず、汗がにじむような状態になります。
乾姜は、体の奥に沈んだ陽気を呼び戻し、血脈を通じさせる働きがあります。
まさに“冷え切った体を再び温める火”のような存在です。
�� 温肺化痰(おんぱいけたん)
冷えによる咳や喘息、胸の痛みなどにも効果があるとされます。
冷えで固まった痰を溶かし、呼吸を楽にしてくれる働きがあり、特に冬の冷たい空気で咳が出やすい人にはぴったりです。
�� 温経止血(おんけいしけつ)
冷えによって血の流れが滞ると、生理痛や生理不順が起こりやすくなります。
乾姜は経絡を温め、血行を促して痛みをやわらげる働きがあります。
体を芯から温めることで、女性特有の冷えの悩みにも役立ちます。
■ 暮らしの中での取り入れ方
乾姜は粉末やスライス状で市販されており、お茶やスープ、煮込み料理にひとつまみ加えるだけで体がぽかぽかしてきます。
ただし、非常に温める力が強いため、暑がりの人や体に熱がこもりやすい人は控えめに。
生姜との違いを活かし、冷えが強いときは乾姜、軽い冷えや風邪の初期には生姜と使い分けるのが理想です。
■ おわりに
乾姜は、冷えからくる不調を根本から立て直す「陽の薬」。
胃腸を温め、血をめぐらせ、呼吸を整え、心までほっとするような温もりを与えてくれます。
冷えを感じたとき、いつものお茶に少し乾姜を。
その一杯が、体の奥からじんわりと灯をともしてくれることでしょう。
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https://ameblo.jp/stephen19690326/entry-12939454699.html
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