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2025年10月10日19:39

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必:物理学の精度に荒さがあります。宇宙物理学 JAXAが打ち上げたXRISM(クリズム)で銀河団の謎に迫る 火星の衛星探査計画(MMX) 2024年11月2日(土)のJAXA一般公開

必:物理学の精度に荒さがあります。





2025年10月11日(土)にJAXA(宇宙航空開発機構)相模原キャンパスで、年に一度の一般向けの無料公開が開かれる。午前10時から午後5時までの間、事前予約制をとり、混雑を緩和した。各時間帯で研究者による講演会も予定されている。もっとも各ブースには、研究者が立ち、気軽に質問に答えてくれる。広大な宇宙に、人々はロマンを抱く。同機関の研究テーマである、火星の衛星探査計画(MMX)、はるか遠くの銀河が集った「銀河団」に焦点を絞り、昨2024年11月2日(土)の公開時の様子を語る。

  2025年の特別公開のページ
https://www.isas.jaxa.jp/outreach/events/003984.html

 

 目次
・第1章 火星の衛星を探査するMMX計画
・第2章 X線で銀河中心部の成り立ちに迫るクリズム
  (1) 星形成が活発なフェニックス銀河団
(2) フェニックス銀河団の中心部から吐き出された若いジェット
(3) XRISMの分光観測の高い精度が明らかになる。
・第3章 分光能力について


     第1章 火星の衛星を探査するMMX計画

 昨2024年は、朝から雨が降る中行われた。開園となる午前10時を前に、入り口では列が出来ていた。係員の方は、入場待ちの人々に配慮し、速めに開門した。私自身が午前9時50分に門の前にきた際には、すでに受付が始まっていたのである。

室内では、同機関に所属する研究者や、大学、または大学院生が、最新の研究テーマについて紹介する。研究者らも、我々の疑問には、積極的に答えてくれた。

 JAXAといえば、小惑星から地球へ物質を持ち帰った「はやぶさ」の産みの親として知られている。1号機と2号機と共に、ミッションは無事に成功した。

 その小惑星から物質を採取して帰還を果たす「サンプル・リターン計画」は、次なる目標を抱いている。

 ターゲットとなった天体は、太陽系第4惑星火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」だった。「火星探査計画MMX」計画によると、火星の周回軌道から2つの衛星、フォボスとダイモスを観測し、うち片方の衛星に降り立ち、サンプルを採取する。はやぶさと同じように、探査機は地球へ帰還を果たす。当初2026年の打ち上げを目指していたものの、現在詳しい日にちは明らかになっていない。

 写真=火星探査衛星計画「MMX」のイメージ図 JAXAのページより
https://www.jaxa.jp/projects/sas/mmx/index_j.html
フォト

 火星の2つの衛星は、実に特異だった。内側を回るフォボスの平均公転軌道半径はわずか9376km。公転周期と自転周期は7時間39分である。親惑星である火星の場合は公転周期1年11ヶ月。自転周期は23時間56分である。



 火星の自転より早く公転するフォボスは、天文学的な時間単位において、先の未来を描くことはできない。火星の潮汐力により、徐々にひっぱられていくのである。1000年単位で1,8m近づき、やがてロッシュ限界に達し、3000万年から5000万年後に、破壊されてしまう。粉々に砕かれた破片は、輪になるとみられている。

 一方でダイモスは、フォボスとは対照的な運命を辿る。平均公転半径は2万3458km、公転周期と自転周期は1日6時間17分である。

 親惑星より自転が遅いダイモスは、地球の衛星月と同じ未来がある。衛星月は、地球の潮汐作用により、年間3,3cmの速度で遠ざかっていく。同じようにダイモスも、火星軌道から次第に外へと押し出される。同じ衛星のフォボスが、消滅する頃には、火星の重力圏を脱出し、太陽を回る小惑星になるとみられる。地球から、可視光または近赤外線スペクトルによると、D型小惑星に似た密度が小さく空隙が多い。主成分は氷と考えられる。

 写真=フォボスとダイモスの巨大衝突説を検証した図 掲載元 THE SANKEI SHINBUN 2016年9月5日12時30分付け
https://www.sankei.com/article/20160905-5K6BKTZD6JI3HARFYDK33CYB3A/photo/XCM6KQ4HWVLMLBJKY2HL2LU4D4/
フォト

 フォボスとダイモスは、どのような過程で誕生したのか、謎のままだった。展示スペースの係員に疑問をぶつけてみた。39億年前の後期重爆撃機に、火星に大きな惑星が衝突した可能性が指摘されている。その証拠に、火星には表面積の4割を占める太陽系最大のクレーターと位置づけられる「ボレアレス平原」が存在する。現に火星は平原が締める北半球の地形はほぼなだらかだった。対照的に南半球は、平均標高に関して、4kmから8km高いのである。なぜ非対称なのか、天体衝突説が有力視される。衝突の衝撃によって、飛び散った破片がまとまり、2つの衛星が誕生したとする仮説も支持された。

 展示ブースの係員に、私は疑問をぶつけてみた。確かな証拠は何一つなく、他にもいくつかの仮説が出されているという。真実を確かめるため、探査機を飛ばして、フォボスかダイモス、どちらかの衛星のサンプルを持ち帰る重要性を語ってくれた。

   
         第2章 X線で銀河中心部の成り立ちに迫るクリズム

 JAXAは、太陽系の探査から天の川銀河の星々、さらに遠くの銀河や銀河団まで幅広く観測している。今銀河団の成り立ちを解き明かすべく、口径45cmのX線分光撮像衛星XRISMからの情報をリアルタイムに分析している。打ち上げは2023年9月7日、JAXAでは7番目のX線天文衛星として活用された。XRISMのパネル展示は、初めてのことだった。私と係員の会話を交えながら、研究目的を紹介する。

 写真=XRISMイメージ図 ファン!ファン!ファン!JAXA XRISM ×SILM特設サイトより 
https://fanfun.jaxa.jp/countdown/xrism-slim/
フォト

   (1)星形成が活発なフェニックス銀河団

 2人の係員から説明を受けた。波長が短いX線は高エネルギー状態で放出される。あらゆる銀河の中心に居座るとされる巨大質量ブラックホールの周囲を探ろうとしている。

 係員によると、銀河の集合体「銀河団」を取り巻く高エネルギーの銀河団ガスに焦点を当てるという。実のところ、銀河団の質量は、全バリオンの8割に達する。つまり、一つ一つの星の質量を全て足しても、ガスの質量の2割にとどまるのだった。ガスが豊富であれば、当然星が形成されると考えられる。ところが、星の生成を妨げるメカニズムが働いていることが分かってきた。私には特別に気になる銀河団が一つある。

 約59億光年の距離に位置する「フェニックス銀河団」のことを持ち出した。係員も存在についてよく知っていた。なぜフェニックス銀河団のことを語りたいのか、特異な性質を持っているからである。従来考えられていた星の生成メカニズムによると、数十から数千個の銀河が集る「銀河団」は、摂氏1千万度を超える高温ガスに包まれている。我々の日常において、冬の寒い日、熱いお茶が冷えるように、絶対温度マイナス273度の宇宙空間で、ガスの温度は低下する。銀河団の中心部に落ち込み、ガス雲の凝縮により、星が生成される。常識に反して、数多くの銀河団の観測結果から、中心部は高温を保つ。いわゆる「冷却流問題」として、天文学者の研究対象になった。


 銀河団の中心部への観測がつみあがった結果、天文学者の間でも一つの答えにたどり着いた。銀河団の中心へ行くほど、一つ一つの銀河は大きい傾向にある。銀河の大きさに比例して、ブラックホールも巨大化する。ブラックホールの重力ポテンシャルにより、ガス雲をひきつけ、加熱させることにより、高エネルギーのX線が放射される。つまり、ブラックホールの活動によって、星の生成が妨げられていた。活動銀河核(AGN)程、同様の事態が起こっていた。中心に居座るブラックホールが、ガスを飲み込み、ジェットを吐き出して、周囲を高温状態に保つ。結果的に星生成を抑制する。一連のメカニズムを「AGNフィードバック」という。

 ところが、フェニックス銀河団の中心近くの領域は、星生成率の高さから、放射冷却により、ガス雲は低温を保っていた。2012年時点で、質量の推定値は、天の川銀河やアンドロメダ銀河が属する「局部銀河群」の1000倍になる。NASAのチャンドラX線観測衛星、アメリカ国立科学財団(NSF)の南極点望遠鏡、その他地上と軌道上合わせて8つの望遠鏡から得られた観測データーから驚くべき結果が明らかになった。中心の銀河から一年間の星生成は推定740個とはじき出されたのである。いわゆる「スターバースト」状態だった。過去の観測例から、大きな銀河ほど、モンスター級のブラックホールが確認されている。モンスターブラックホールが活動することにより、ガス雲が温められ、星の形成を抑制し、結果的に銀河の成長も止まる。

 私は疑問をぶつけた。係員から「それが分かれば、大きな成果です。今のところ謎のままです。フェニックス銀河団は、何か未知のメカニズムが働いているのかもしれません」と答えが返ってきた。

   (2)フェニックス銀河団の中心部から吐き出された若いジェット

 以下 国立天文台 MAOJ 2020年8月31日付 不死鳥は甦るか?―冷えた銀河団の中心で生まれた若いジェットを発見
https://www.nao.ac.jp/news/science/2020/20200831-mizusawa.html

 コロナ禍の2020年、国立天文台の研究チームが、フェニックス銀河団のブラックホールについて新たな知見を得ていた。銀河団の中心部に、高周波の電波観測を行った末、ジェットの存在を確認したのである。そのジェットが生み出されたのは、銀河団の年齢よりもはるかに若く、数百万年前だと推定した。

写真=フェニックス銀河団中心で観測された若いジェット 出展:同機間のホームページより
フォト

ブラックホールの周辺からジェットが吐き出しているということは、ガス雲が加熱されていることを意味する。その従来の説とは異なり、ブラックホールの周辺は高エネルギー状態にもかかわらず、星の生成率の高さから、ガス雲は冷えているのである。
                       <記事を参考にした文 終了>

 
 星生成率は、以下のとおりに表される。出展:天文学辞典 星生成率より「」引用文
https://astro-dic.jp/star-formation-rate/

「星形成率は通常、1年あたりの星の質量 [𝑀⊙ y−1] の単位で表される(𝑀⊙ は太陽の質量である)。生まれたての高温の星が放射する紫外線の強度や、その紫外線によって電離された周囲のガス(HII領域)から放射される水素や酸素の輝線の強度などによって推定することができる。紫外線や輝線が、星形成領域などに存在するダストによって強く吸収される場合には、推定値の不定性が大きくなるが、そのような場合は、紫外線を吸収して暖まったダストが、赤外線領域で熱再放射する強度を測定することによって推定できる。現在のわれわれの天の川銀河(銀河系)では全体でおよそ数 𝑀⊙ y−1 ほどであるが、10-1000 𝑀⊙ y−1 という大きな値を持つ銀河もあり、スターバースト銀河などと呼ばれる。」
                            引用終わり

 研究者には、様々なブラックホールについて話した。例えば、3億2000万光年先の「かみのけ座銀河団」の中心NGC4889銀河の真ん中には、推定太陽質量の210億倍のブラックホールの存在が示唆されている。

 研究者に、「かみのけ座銀河団の中心にブラックホールがありますね。実際活動の方はどうでしょうか」とたずねた。

 すると、「昔は活動していたでしょうけれど、今は落ち着いています」と述べた。

 かみのけ座銀河団は、摂氏8000万度に達する高温ガスに包まれている。おとめ座銀河団の2000万度よりも高い。2002年の段階で、銀河団の温度は明らかになっていた。活躍したのは、JAXAのX線天文衛星で4号機となる「あすか」だった。1993年2月20日に打ち上げられ、2001年3月2日に地球の大気圏に突入するまで丸8年稼動した。

 詳細記事 ISASニュース 2002年2月付け No.251 第5章 宇宙の巨大構造と暗黒物質 より https://www.isas.jaxa.jp/ISASnews/No.251/chap5-04.html

かみのけ座銀河団からは,電波ハローと呼ばれる放射が観測されていた。高エネルギーの電子(エネルギーはおそらく数十億電子ボルトで,高温プラズマの熱エネルギーより6桁以上高い)が、弱い磁場の影響により、シンクロトロン放射を出しているとみられる。銀河団へと成長する過程で、銀河同士の衝突が重なった衝撃波の中で粒子加速が行なわれた。その名残を観測できたのである。専門性を極めた研究者は、動じることなく、答えてくれた。私は、「とても参考になり、考えさせられることが沢山ありました。観測の方を期待しています」とお辞儀をして、別れた。

  (3)XRISMの分光観測の高い精度が明らかになる。


 XRISMによる高温ガスの動きを詳細に調べた結果、銀河同士が起こっていたことが示唆された。銀河と銀河の衝突を裏付ける観測結果も判明している。

以下 2つの写真掲載元 参考記事 Astro Arts 2025年2月18日付「熱い銀河団の謎を解く?高温ガスの「風」をXRISMが発見」より
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13929_aco3526

 2023年12月から2024年1月にかけてXRISMの軟X線分光装置「Resolve」を用いて、地球から約1億光年と比較的近い「ケンタウルス座銀河団(ACO 3526)」に焦点を当てた。中心部にあるNGC4969銀河には、推定太陽質量の20億倍のブラックホールが存在する。ブラックホールの重力ポテンシャルによる、ガス雲の動きを考察した。Resolveは従来のX線分光装置と比べて約30倍の波長分解能を持つ。得られたスペクトルから、銀河団の中心部では高温ガスが秒速130〜310kmの速さで地球に向っていることが判明した。

左の写真出展先 JAXA クリズムのスペクトル観測値
右の写真    銀河団中心のガスが揺れ動く想像図
フォトフォト

ガスの動きやブラックホールの質量は、物理法則を理解することにより、推定できる。ブラックホールの周りを周回しているガスの動きは、カーブを曲がる車の動きに例えると分かりやすい。遠心力は、物体の速さとカーブの緩急(=円運動の半径の大小)に関係している。遠心力の強さは、重力源の質量、半径に起因する。ブラックホールのように、半径が小さく、密度が高い物体ほど、強くなる。銀河団中心付近のガス雲には遠心力が働く。重力源に抵抗するかのように、ガス雲は周回運動する。ガスの運動速度、たとえばドップラー効果を使って明らかにすることで、ブラックホールの質量値も推定できた。

 写真の出展先 遠心力の説明 サイト名「高校物理をあきらめる前に」遠心力より
https://www.yukimura-physics.com/entry/dyn15
フォトフォト



 高温ガスの加熱源はまさしくブラックホールである。中心部へ行くほど、銀河の密集している状況から、星に問わず、ブラックホール自身も衝突、合体が繰り返された可能性がある。研究者の長年の疑問が、観測によって明になってきた。

 
             第3章 分光能力について

 さてもう一つ、分光について説明すると、波長ごとに分けることを意味する。 分光器に白色光(様々な波長を含む光)が入ると,緑(540nm)や赤(650nm)などの単色光(単一の波長の光)が取り出される。天文学においては、星の観測の際に役立つ。

 我々の日常においては、雨上がりに、空気中に漂う水蒸気に、太陽光が7色に分光され、虹が出現することがある。光は、触媒を通過するたびに、進行方向が変わっていく。いわゆる「屈折」という。大気中の小さな粒子により、光が屈折して、散らばっていく現象を「レイリー散乱」という。光の波長より、はるかに小さい粒子(例えば、光の波長の10分の1以下)によって起こる。我々の眼に見える電磁波の一種可視光線は約400nmから700nmである。地球の大気中を覆う窒素分子と酸素分子は、可視光の波長よりも小さい。散乱の強さは、波長の4乗に反比例する。つまり短い波長程、散乱が大きくなり、観測において地球の大気にも遮断される。ガンマ線やX線は、地球の大気に吸収され、地上での観測は難しい。宇宙空間に打ち上げた衛星頼みだった。対して波長が長い電波は、散乱が小さくなり、地球大気も容易に透過出来る。
フォト

 写真 詳細記事 気象予報士アカデミー 2025年8月20日付 レイリー散乱をわかりやすく解説/気象レーダーにも使われている?
https://yohoushi.jp/learn/rayleigh-scattering/

 我々の目に見える可視光線は、虹の7色に例えると、短い順に紫色・藍色・青色・緑色・黄色・橙色・赤色である。産みの親は、あの有名な天体物理学者、イギリス人のアイザック・ニュートンだった。彼は、趣味のピアノを弾いている中で、音階に準えて、ドレミファソラシを、波長が長い順に可視光の7色に例えたといわれている。

  波長ごとに見分ける分光能力は、口径の2倍に比例する。レイリー分解能で説明される。

 写真 掲載元 説明文 テクノシナジー レイリーの分解能(レイリー基準) Rayleigh criterion より
http://www.techno-synergy.co.jp/opt_lectures/glossary09.html
フォト

ある一点から発せられた光は、レンズを通して、2つにより分けられ、エアリーディスク の広がりを持った像を形成する。近接した 2 つの像は,観測者が離れるにしたがって、鮮明に見えなくなる。天文学の分野では、星団の観察において、分光の必要性が増す。光度が等しい星団を観察した際、個々の星を見分ける条件がある。例えば、近接した2つの星に例えると、説明がつきやすい。観測によって、望遠鏡のレンズに映った2 つの像の中心が,エアリーディスクの半径だけ離れていると、分解が可能になる。

 図中のレイリーの分解能を表す式で, Δr は分解能(分解できる 2 点間の距離), λ は波長, NA (開口数)はレンズが集光する立体角の大きさを表す。係数の 0.61 は, Δr をエアリーディスク半径と定義したレイリーの分解能の場合であり,他の分解能定義では値が多少異なる.」

 続いて 回折 
http://www.techno-synergy.co.jp/opt_lectures/glossary02.html#sw:diffraction_limit

「回折とは、光や音などが、障害物に当たって、影の部分を周り込む現象を差す。詳しく理解するには、波の性質を理解する必要がある。直進してきた波が小さな隙間のある障害物に当たったと過程する。そのまま押し出されることなく、小さな隙間を潜り抜けていく。いわゆるホイヘンスの原理の素源波は、同心円状に広がり、障害物を突き抜ける。実のところ、透過率に関しては、障害物のサイズではなく、波長の長さによって決まる。身近な例では、誰しも子供時代から一度は経験したことのある花火大会を思い出すとイメージがつきやすい。都会の街中にたたずむと、近くの会場となる河川敷や芝生広場から打ち上げられると、音はよく響く。対照的に周囲のビルに視界を遮られ、はっきりと火花を確認できないこともある。なぜなら、波長が長い音は容易にビルの影に回り込むからである。近くにいても遠くにいても音の大きさの影響は少ない。一方、波長の短い光は、回折が小さいゆえに、距離が離れるにしたがって、減衰してしまうのである。

 写真=回折の説明図
フォト

図では障害物に開口がある場合について説明している。逆に,波長に近いサイズの障害物がある場合には,水面波が杭に当たって円形波が広がるように回折を起こす.」

 以下 「」は回折限界の記事より

「理想的なレンズで集光しても、レンズの開口数と波長による大きさの回折像(エアリーパターン)により、一点には見えない。 幾何光学において、光線が1点に集光するかのように作図するのは,波長の大きさを無視した近似だからに過ぎない。焦点面に2つの回折像がある場合,2点間の距離が光の波長程度より短くなると、対象物がぼやける。その理由は、回折像が重なり合って,やがて分離することが出来なくなるからである. 光の回折による光学的な分解能の制約を回折限界という.」
   
        <参考記事終わり>


顕微鏡や望遠鏡の最大の分解能を示す公式は、理論を打ち立てたウィリアム・ラッター・ドーズの名がついた。

 2点を分離して識別できる最小角度(解像限界)を示すドーズの限界の式により、カメラの性能が見えてくる。

 以下のサイト ドーズの限界の式 sunsun fineな日々より
https://www.sunsunfine.com/entry/doze-limit

望遠鏡の分解能 θは、D分の115,8である。Dは対物レンズの口径mm単位で表す。


国立天文台が所有するハワイ州のマウナケア山に設置した史上最大級となる口径8200mmのすばる望遠鏡に当てはめてみる。単純に口径8200mmを115,8で割ると、0,014、1km先の0.07 mm離れた2つの点を見分けられることを意味する。

 以下 参考サイト sunsun fineな日々 2020年11月14日付
https://www.sunsunfine.com/entry/doze-limit

 写真=すばる望遠鏡の解説図 掲載元 Astro Arts 2012年7月19日付
https://www.astroarts.co.jp/news/2012/07/19subaru/index-j.shtml
フォト

 高い分解能を持つXRISMによって、銀河団の中心部の様子が詳しく見えてきた。中心部にいくほど銀河が混み合うにつれて、ブラックホールも巨大化する。ブラックホールが、ガス雲を加熱することにより、星の生成を抑制した。ただしフェニックス銀河団は、従来の説に当てはまらない。ブラックホールは巨大化しているものの、星の形成率が高い。国立天文台の観測結果に基づくと、中心付近から飛び出す若いジェットが、加熱源になる。銀河団の星形成とブラックホール、ジェットの関わりを検証することにより、謎が溶けていく。

 JAXAの職員は、年に一度の特別公開デーで、一般の人々との触れ合いを大切にしながら、日々研究に挑んでいる。





過去の関連日記

2023年のJAXAオープンキャンパス

� �2023年11月27日付け JAXA相模原キャンパス一般公開の日(2023年11月3日(金・祝)) ジャイアント・インパクト仮説、探査機の燃料、史上最大規模のエネルギーを検出する 町田市小山田緑地にてダイヤモンド富士
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986430320&owner_id=32437106

 2022年のJAXAオープンキャンパス

�◆�2022年11月10日付 11月8日は皆既月食が観測される。10月22日(土)JAXA相模原キャンパスの一般公開 火星探査磁場消失の謎 原始重力波を掴め!Lite BIRD計画
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1983677133&owner_id=32437106

 2019年のJAXQオープンキャンパス

�� 2019年11月7日付 JAXA相模原キャンパス 無料公開 
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973581932&owner_id=32437106

 直近の天文学関連日記

�ぁ�2025年8月14日 天文学 推定太陽質量の360億倍のブラックホールの発見の経緯 
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1990521759&owner_id=32437106


以下 主要テーマの関連日記2つ
 
 必 第2章の主要テーマ、X線天文衛星XRISMのファーストライトに関した日記 観測する銀河団ガスの運動速度を割り出す方法を解説

��2024年1月9日付 JAXAのX天文衛星で、未知の銀河団ガスに迫る より
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986732212&owner_id=32437106

 第2章のテーマであるフェニックス銀河団、天文学者との会話で出てきたかみのけ座銀河団をとりあげた日記

��2019年9月28日付 夜空はタイムマシン 宇宙誕生8億年後となる130億光年先に原始銀河団を発見!
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973125838&owner_id=32437106

 第3章 「分光能力について」の関連日記

�� 2024年7月14日付 第2章 望遠鏡の誕生、そして観測へ、光とは何か?
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987992812&owner_id=32437106

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