mixiユーザー(id:8729247)

2025年08月29日22:35

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現実を知らないって怖いよね

言っとくが、ワシもヒグマに襲われた人を見たことがあるわけじゃない。
ただ、医者なので法医学の本で読む(写真も見る)し、
ごく最近「クマ外傷」(ツキノワグマだが)という本も出たし、
けっこう実例を学んでいる。

あんまりグロい話を書きたくないけど、
クマ(ヒグマでもツキノワでも)に遭遇して「命に別状がない」と報道されても
ものすごくひどい傷を負っていることは多い。
立ち上がったクマの目の前に人間の顔があるから、
爪でがさっとやれば、顔面が骨からはがれる。
「クマ外傷」は「医療で助けた例」の本だから、
がっつり剥がれた顔を修復し、ゆっくり治っていく様子の連続写真もあるが、
人によっては写真を見ると具合悪くなると思う。

法医学の連続講義をほぼ毎年ネットで受けているが、
クマ被害にあって亡くなった方々のお姿は、本当に悲惨。
クマ被害を学ぶまでは「一番悲惨な亡くなり方は轢死」
(走ってる列車に轢かれて亡くなること)と思っていた。
でも、轢死は相手が機械なので、速度とかぶつかった方向で
ご遺体の損傷具合はある程度予想できたりする。
クマ被害は予想できない。常に予想を超えてくる。
その意味では津波みたいな自然災害と似ている。
講義の画面を見て「ああこれはもう」しか言葉が出ない。

ヒグマと闇バイトの対決!ってきっと面白がって取り上げたテーマなんだろうなぁ。
もし本当に現実で対決するなら、
闇バイトの人間がヒグマにがっつんとやられてあっという間に試合終了。
やられたあとはクマが引きずって闇バイト退場。
映画はすぐに終わってしまうぞ。

「羆嵐(くまあらし)」という本も読んだ。
昭和57年刊行だが何度も刷り直されている。
自分が読んだのは令和6年の59刷だ。
大正時代はじめに北海道の開拓者の村で起きたヒグマ襲撃事件を書いている。
もちろん事実をもとに小説にしてあるのだが、
ヒグマの被害状況にかんしてはほぼ実話だろう。
ふた晩で6人の村人が殺されている。(ひとりは臨月の妊婦)
そのうちふたりはほぼ食い尽くされた姿で見つかっている。
「伝説のクマ漁師」が人喰いヒグマを仕留めるが、
今はそんな人間はもういない。

でも、クマによる被害は続いている、死者もいる。
家にいて襲われた人間もいるから、必ずしも「クマのいる場所に出かけた」わけでない。
襲われた人たちの家族は、この映画のことをどう思うだろうかね。

震災のあと、津波を描く映画はいくつか作られたが
どの作品も被災者に対するかなりの配慮を感じた。
それでも見終わったあと、映画館の通路にしゃがんで泣きじゃくったことがあった。
海の底に沈んでお魚の家になってるピアノ、泣くしかなかった。

この映画の中では、どんな配慮がされているんだろうか?

映画『ヒグマ!!』公開前に“異例”の声明 社会的背景を踏まえ制作意図説明「現実の状況を軽
視するものではありません」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=8453892
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