【平成の名力士列伝:黒海】 「規格外のパワー」で欧州出身力士の道を切り開いたパイオニア
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大相撲五月場所中日八日目、横綱豊昇龍は自身初の横綱戦となる東前頭四枚目尊富士を小手投げに退け二敗をキープ、「綱取り場所」の東大関大の里は西前頭三枚目平戸海を僅か2秒9の速攻で押し出しで一蹴、同じ全勝で並走していた東前頭七枚目の伯桜鵬が東前頭十枚目明生の小手投げに屈したため、大の里が唯一中日勝ち越しターンの全勝を守りました。
さて、先場所の覇者であり今場所は「綱取り場所」の大の里ですが、今日は同じ平成12年の平戸海と対戦。大の里が日本体育大学から幕下十枚目格付け出し(付け出し制度を見直したため旧制度)で角界入りの一方、平戸海は中学卒業で入門の「叩き上げ」で幕内力士となった好対照な出自を持ち、特に平戸海は「意識する相手」との感覚があるようで、過去大の里は2度敗れている相手。しかし、星勘定もあったか、今日の一番は全く問題にならずに終わった感があります。NHKのテレビ正面解説を務めた元大関の琴風曰く、「目を見張るような。ちょっと先場所とは違いますね。全く動じなかったですね。きょうの相撲も強かったですね」とコメントしていましたが、序盤からの大の里の土俵を見ていると、「白星は良薬」とはこれか、と思わせる感じを受けます。
結びの横綱豊昇龍と東前頭四枚目の尊富士との一番では、立ち合い、尊富士が右に変わるまさかの奇襲。行司の39代木村庄之助は驚いたのか土俵上で転倒、横綱が倒れず劣勢の尊富士が盛り返して左を差し、豊昇龍は土俵際に攻め立てられるも右から逆転の小手投げで勝負あり。まさかの変化の尊富士に、八角理事長(第61代横綱北勝海)は「がっかりした。これから上を目指していく人がこの考えでは、上がっていけない」と論評しましたが、相撲勘が鈍ったのか、四日目から5連敗の尊富士の土俵を見るに、勝ち方を忘れてしまったのかとさえ感じます。
一方、八角理事長は「大の里は今の相撲をどんどんやっていけばいい。強いなという印象だ。よく見て当たっているから相手は変化もできないし、小細工が通じない。勢いに乗ってきている。豊昇龍はまだまだ、ここからが大事だ」と、中日までの両者の土俵についてコメントしていました。
さて、大の里が単独トップとなった賜杯レースですが、一敗で追走するのが小結若隆景、伯桜鵬、翔猿を送り出しに制した東前頭九枚目の安青錦。若隆景は西前頭筆頭の王鵬を低い立ち合いから踏み込み、王鵬が引くや、それに乗じて前に出て、右で掬って寄り倒し。賜杯レースの“キーパーソン”となりそうな感じです。
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