もし今後、尊厳死という名前の「他人の手を借りての自殺」が
日本で認められたとしても、それを行うのは医師でないかもしれない。
実際、海外でその制度がある場合、施設は医師によって設立されていない。
医師は「メンバーのひとり」であり、本人や家族の意思確認は
資格のあるカウンセラーによって行われる。
医師は、人を殺すのは専門ではないので。
尊厳死の話が出ると必ず、
「病院内ではがん末期の患者に殺人が行われている」というコメントが出るが、
そんなことは誰もしていない。
末期の患者の栄養点滴を減らして電解質だけにするのは
「がんを成長させない」ためであり、患者を殺すためではない。
抗がん剤など「前向きに戦う」手段が使えない場合に
「がんへの栄養を断つ」方法で消極的に患者を守り、
いずれにせよ長く無い患者さんが、家族や親しい人と過ごせる時間が
少しでも穏やかになればいい、と願う。
モルヒネの持続注射も、きちんと濃度と注入速度を守れば
痛みはとれるし家族と話もできる。
「傾眠傾向」といってうつらうつらすることがあるが、起こせば起きる。
患者さんの最後の瞬間まで、少しでも患者さんが楽に、いい状態になるように
努力する。それが医者である、医療である。
この事件の犯人である医師は
患者自身とじゅうぶんに話し合いをしていないまま、殺している。
じゅうぶんに話せばいい、というものでもないが、
それでも、死のうというその瞬間に気持ちを変える人間は
自分で動ける場合でもありえる。
自分で動けない患者は、気持ちを変えても自殺を中断できない。
中断する自由を与えずに、一方的に「死ぬ薬」を与えるのは
どう考えても医師のやることでない。
ドクター・キリコは漫画の中の架空の人物。
そんな医師は実在しない。
ALS嘱託殺人、2審も懲役18年
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=8108133
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