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2024年08月10日15:04

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自分の知らないことは理解できないのかな

病名は個人情報なので正式発表などされてないのだろうが、
ヘリフさんの今までの経歴を見れば、明らかに
「アンドロゲン不応」もしくはその類似の疾患と思われる。

生まれたとき女子とされたのは、外性器が女性型だから。
こどもの頃の写真を見ても「かわいい女の子」が写っている。
10代でボクシングに興味を持ち、習いたいと言ったら父親に
「女の子はダメ」と言われた。

この情報だけでも、ヘリフさんはトランスジェンダーではないとわかる。
周囲も自分自身も、「女の子」であるとしか思っていない。

彼女の性別に初めて「ケチがついた」のは
ボクシングの国際試合に出るときのホルモン検査。
テストステロンの値が高いので「男性」とされ、女子競技に出られなかった。

「アンドロゲン不応」は、染色体はXYで生殖腺は精巣だ。
ただし、アンドロゲン(男性ホルモン)のレセプターが欠損している。
どんなホルモンもレセプター、すなわち受容体が存在しなければ反応は起きない。
男子の外性器が男性型になるのは、母体の血中にほんの少し存在する
アンドロゲンに反応するからだ。
女性は反応しない、だから外性器は女性型になる。
アンドロゲン不応も反応しない、だから外性器は女性型になる。
男性のまたに陰嚢がぶら下がっているのは、やはりアンドロゲンの作用で、
最初は腹腔内にある精巣が下降するからだ。
女性の生殖腺である卵巣は、もともとあった腹腔内にとどまる。
アンドロゲン不応でも、生殖腺は腹腔内にとどまる。
内視鏡で見ると、卵巣があるべき位置に卵巣ふうの丸い臓器があり、
組織検査をすると「精巣」とわかる。
だからまたに睾丸は下がっていない。普通の女性外性器だ。

思春期になって生殖腺がホルモンを分泌しはじめると、
男性ではアンドロゲン作用で骨と筋肉が太く長く丈夫になり、
手足に毛が生え始める。髪の毛以外の発毛はアンドロゲン作用だ。
だから脇の下や陰部の毛は女性より濃い。
女性ではエストロゲン(女性ホルモン)の作用で
胸が膨らみ全身にふっくらと皮下脂肪がつく。そして月経が開始する。
アンドロゲン不応では、生殖腺は精巣なのでアンドロゲンが分泌されるが、
アンドロゲンレセプターがないので、骨も筋肉も「太く丈夫」にならない。
男性型のたくましい体格にはなれない。
胸が膨らみ全身にふっくら皮下脂肪がつく。
これは、アンドロゲンの一部が変換酵素によってエストロゲンになるからだ。
女性との違いは、子宮が形成されないので月経がこないこと。
女性生殖腺でも実は、まずはアンドロゲンが合成され、エストロゲンに変換されている。
だから女性でも、変換され残った少量のアンドロゲンで
手足や脇の下、陰部に毛が生える。
アンドロゲン不応では、これらの毛もかなり薄い、ほとんどない場合も多い。

アンドロゲン不応の採血結果は確かにアンドロゲンの値が高い。
高いけれども反応できないからホルモン値には意味がない。
ある意味、女子選手に少しだけ男性ホルモンを与えるドーピングをしたほうが、
アンドロゲン不応の選手より「強くたくましい」体を作れるはずだ。
アンドロゲン不応の場合は「男性ホルモンドーピング」に意味がない。

ヘリフさんは女性である。
女性として扱うことに何の問題もない。

ごくごく珍しい先天異常だけれどちゃんと教科書にも書いてあるし、
ワシも35年の産婦人科人生で最低2人ははっきりこの疾患である患者を診療している。
医療者でない人たちが知らないのは仕方ないが、
知らないことも学ぶこと、理解することはできるのではないか?


【ボクシング】性別騒動ヘリフが金!「男性」断定のIBAへ「私への攻撃が成功を特別なものに」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=7975143
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