アメリカの財団の魅力は、アメリカの戦後の知性を代表する数多くの人物が財団に関わっている事だそうです。財団人が関係した財団は、戦後アメリカが生んだ最高のスーパーエリートの1人と言われる元国防長官ロバート・マクナマラです。
また、ニクソン大統領の下で初代通商代表を務め、日本バッシングという言葉を定着させるほど日本叩きに熱中したウィリアム・エバリーが理事に名を連ねていたそうです。会合などで、その本音を自由に聞く事が出来るのが魅力だといいます。
それ以外にも農務長官を務めたオービル・フリーマンや上院委員で外交通のジョセフ・タイディングス、さらに、ダバコで財を成しデューク大学を創立した名門財閥のアンディー・デュークなどのメンバーが揃っていたのです。
こうしたパワーエリートたちは、それぞれ持論を持っているのですが、知的好奇心を刺激するという意味ではマクナマラを凌ぐ人物はいないといいます。後世、歴史家が20世紀の歴史を概観するにあたり、マクナマラの名がそのどこかに書き残されるほどの役割をはたしたことは間違いないでしょう。
70歳を過ぎても毎日学習にいそしみ、新しい境地を開いていくエネルギーと柔軟な思考、ひいては人間として社会貢献をしようと努力している姿には、本意がどこにあれ、感心させられることが多かったと言います。
戦後、防衛研究所の所長を経て野村総合研究所の社長になった故佐伯喜一は、席上でこう述べています。「戦後、私はマクナマラの思想、行動を逐一追いかけたものです。そして、彼の言動を改めて自分なりに判断、再解釈し、それに基づいて私は発言し、ものを書いてきました。彼の発言を下敷きにしてきたのですよ。あとは世界でも有数なブランド戦略研究所が出すペーパーを読んで、それでまあ、私の日本におけるキャリアーが支えられてきたのかな・・・・。それほど彼の発言は私にとって斬新だった」と。
財団に身を置き、アメリカの代表と話をしているうちに分かったことは、誰一人として広島、長崎の被爆地を訪問していないことだと言います。ある程度、予想はしていましたが、それは驚きでした。さらに日常、何気なしに話す会話からも彼らが人類に向かって原爆を直接投下した罪の深さを少しも感じていないことも気になっていたと言います。
日本人の意識との落差は歴然です。アメリカの核に対する本音は人類に対する冒涜、思い上がりもはなはだしいと確信します。過去、テレビで戦後の特集で被爆者が広島原爆ドームでアメリカ人の本音をただしていましたが、逆に「真珠湾を思い起こせ!!」と言われ、被爆者の目から涙が零れるのを見て何とも痛ましい気持ちになりました。
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