草場一壽 (Kazuhisa Kusaba OFFICIAL)
2024秋の新作『銀河の龍』試作風景
陶彩画は、母なる大地・土から生み出されること、鉱物との対話を経て釉薬が火の力を借りて輝くこと、己のこだわりを捨てて「火に託す」ことなど、全ての制作過程が自然との交わりに満ちています。
陶彩画制作は、いかに自然と同化できるかという挑戦であり、制作過程そのものもまた、いのちの輝きの表現ともいえるのです。
ちっぽけな「自分」の意識にこだわればこだわるほど、この世界はままならないことが多くて辛くなりますが、「自分」に執着せずおおらかに「いのち」に向き合えばもっと自由になれるのだということもまた、「いのち」の教訓です。
私はそのことを「託す」と表現します。
窯入れは文字通り「火に託す」ことです。
自分が丹精こめて制作してきた作品でありながら、もはや自分の手は届かず、気をもんでも執着しても仕方がありません。
そうしてでき上がる作品は、不本意なものになることもあれば、作者自身の思惑や想像を遥かに超えた輝かしいまでに素晴らしいものができあがることもあります。
思い通り美しいものができる以上に素晴らしいものは、個人の思惑を手放した先にこそ得られるのです。
窯入れは、己のこだわりや執着を手放し自然の理に身を委ねることの象徴であり、「いのち」の一部ではなく全部に溶け込んでゆくプロセスのようにも思われます。
例えば神話や菩薩をモチーフにしたのは、神そのものを描きたかったからではなく、「いのち」を循環させている大きな意志、人によっては大自然や神と呼ぶかもしれない存在を前にしたときに人が感じるであろう畏敬の念や安心感を与える作品を作り出したかったからです。
龍や鳳凰を描いたのは、その力強さ・美しさへの憧れを共有したかったからであり、こんな風に自在に生きたいと願って欲しいからです。
花や富士山、自然を描いた作品を通して、自然の美に目を向けるだけでなく、自分にも同じ美しさが宿っていることを感じて欲しいのです。
大人が背中を丸め疑心暗鬼に囚われた目を世界に向けて溜息を吐けば、その様を見ている子供たちも、未来への希望を失ってしまうでしょう。
私たち一人一人が、次世代の担い手はこうあって欲しいという姿の手本を示さねばなりません。
辛いこと・悲しいことに耐え、ただ永らえて命を「消費」するのではなく、たとえ困難のさなかにあっても、心を開き生きることを喜べるように、本当の幸せを希求できるよう観る人の背中を押したい、それが、「いのち輝く」陶彩画作品に込めた祈りです。(HPより抜粋)
■陶彩画家 草場一壽 公式ホームページ
https://kusaba-kazuhisa.com/
■公式オンラインショップ
https://shop.kusaba-kazuhisa.com/
ーーーーーーーーーーーーーーー
■草場一壽工房公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCymYPLPZrdcf0E224IHTTVQ
ログインしてコメントを確認・投稿する