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2024年03月04日19:02

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パターソン(Paterson)

 ジム・ジャームッシュが「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」以来4年ぶりに手がけた長編劇映画で、「スター・ウォーズ」シリーズのアダム・ドライバー扮するバス運転手パターソンの何気ない日常を切り取った人間ドラマ。ニュージャージー州パターソン市で暮らすバス運転手のパターソン。朝起きると妻ローラにキスをしてからバスを走らせ、帰宅後には愛犬マービンと散歩へ行ってバーで1杯だけビールを飲む。単調な毎日に見えるが、詩人でもある彼の目にはありふれた日常のすべてが美しく見え、周囲の人々との交流はかけがえのない時間だ。そんな彼が過ごす7日間を、ジャームッシュ監督ならではの絶妙な間と飄々とした語り口で描く。「ミステリー・トレイン」でもジャームッシュ監督と組んだ永瀬正敏が、作品のラストでパターソンと出会う日本人詩人役を演じた。(映画comより)





<2024年2月11日 劇場鑑賞>

 これもかなり前の映画なのですが、ミニシアターで上映されていたので、鑑賞することに。実は録画してあったのですが、そのまま塩漬けになってしまっていた映画。家で見れると言えばそれまでなのですが、こういう機会に恵まれた、ということで見てみることにしました。

 ジム・ジャームッシュの映画は、個人的には好き嫌いがはっきりしていて、結構好きな映画もある反面、「コーヒー&シガレッツ」みたいに退屈で仕方がない映画もありました。「ゴースト・ドッグ」なんかはあまりの評判の悪さにしり込みしてしまい、結局見なかった作品。最近の「デッド・ドント・ダイ」は見ましたけどね。

 ということで、「パターソン」です。なるほど、もう一度上映されるだけあっておもしろい。何も起きないし、日本人永瀬氏が出て来る場面はかなり無理があるけれど(笑)、なぜだか見てしまいました。アダム・ドライバーがうまいってこともあるのだろうけれど、ひたすら淡々とした映画なのに、心に残る話でした。奥さんがかわいかった。あんなに天真爛漫でいられたら、幸せでしょうね。クッキー(?)は本当においしそうに焼けてたし、それをバザーで売って稼げたのだろうけれど、一回成功したら「自分にご褒美!」とか言って散財しちゃってるし、普段は「ギターが欲しいの。有名なギターなのよ。私、音楽が好きだし、少し練習すればデビューできると思う」とか真顔で言うし、アダム・ドライバーがギターの値段を聞いて本当にビビってるのは表情でわかる上、明確に「いいよ」って言ってないと思うのに「ありがとう。うれしいわ」と満面の笑みで買ってしまうし(彼はどうやって払うのだろうと心配しました)、専業主婦してる昼間は、おしゃれすぎるカーテンを作ってるし、とにかく自由奔放、あっけらかん。お金の心配なんて、真剣にしたことあるのかしらって感じ。でも、そこがかわいいのね、きっと。奇想天外なものを作るとはいえ、お料理もちゃんとしているし(一度、なにかのパイを作ってあって、アダムが明らかに食べれずに水をごくごく飲んで流し込んでるシーンはすごかった。こんなに露骨に水を飲みまくったら、そのまま飲み込んでるのが丸わかりだろう!と思った。奥さんの表情、映らなかったけど)。

 そんなこんなで、平凡(?)な毎日が活写されます。バスはぼろだし、給料も安そうなんだけど、彼は毎日詩をしたためながら、幸せに暮らしているのです。奥さんが「あなたは才能があるわ。詩集を出すべきよ」といつも声高に励ましていましたが、実際に読んでいるのか、疑問に思いながら鑑賞していました。ひょっとしたら読んでるシーンがあったのかもしれませんが、アダムの日記は鍵付きだったと思うのです。そこもシャレだったのかもしれませんね。しかし、彼らの言う「詩」を「日記じゃない?」と思ったのは私だけでしょうか。

 ともかく、アダム・ドライバーの芸達者さが存分に生かされていた映画でした。
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