米銀SVB、10日早朝の時間外でも株価急落−動揺収まらず
Hannah Miller
2023年3月10日 7:15 JST 更新日時 2023年3月10日 20:34 JST
SVBのCEO、電話会議で顧客に落ち着くよう要請−関係者
SVB株価、10日時間外で一時50%近く下落−前日も大幅安
新興企業向け融資で大手の米シリコンバレー銀行(SVB)の持ち株会社、SVBファイナンシャル・グループの株価急落は10日早朝の時間外取引でも止まらず、一時47%安に沈んだ。SVBの最高経営責任者(CEO)は顧客企業に落ち着くよう呼び掛けたものの、同社の財務健全性や銀行業界全般の流動性に対する懸念が広がっている。
米著名起業家ピーター・ティール氏が共同創業者のファウンダーズ・ファンドなど、複数のベンチャーキャピタル(VC)会社は投資先企業にSVBからの資金の引き揚げを提言した。
ファウンダーズ・ファンドのほか、コーチュー・マネジメントやユニオン・スクエア・ベンチャーズ(USV)、ファウンダー・コレクティブも、投資先企業にSVBからの資金引き揚げを助言したと複数の関係者が明らかにした。大手VC会社カナンは投資先企業に必要に応じて資金を引き揚げるよう伝えたと、別の関係者は語った。
混乱のきっかけはSVBが8日、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を含むポートフォリオで大きな損失に被ったため、総額22億5000万ドル(約3060億円)の増資を実施すると発表したことだった。SVBの株価は9日に急落し、10日の時間外取引での下げも含めると、発表以降の下落率は今や79%に達した。
SVBの親会社SVBファイナンシャル・グループのグレッグ・ベッカーCEOは傘下のシリコンバレー銀行の財務状況に懸念が広がる中で9日に電話会議を開き、顧客に「落ち着く」よう呼び掛けた。事情に詳しい関係者が明らかにした。
ベッカーCEOはサンフランシスコ時間9日午前11時半(日本時間10日午前4時半)ごろに約10分間の電話会議を開催。ベッカー氏は、ベンチャーキャピタル投資家を含む同行顧客に対し、同行が過去40年にわたり顧客を支援してきたように同行を支えてほしいと要請した。
ファウンダーズ・ファンドとコーチュー、USVの担当者はコメントを控えた。SVBとカナン、ファウンダー・コレクティブの担当者はこれまでのところコメント要請に応じていない。
ファウンダー・コレクティブは投資先企業向けの文書で、「長期的には、預金が危険にさらされる可能性は低いと考えているが、短期的には予測困難だ」との見解を示した。
SVBを巡る懸念は9日にシリコンバレーとウォール街を駆け巡った。創業初期段階の企業に投資するザ・ファンドのマネジングパートナー、ジェニー・フィールディング氏は「かなりのパニックが起きている」と指摘。SVBの状況を注意深く見守っており、投資先企業に今後の方針をアドバイスすることはまだしていないと語った。
Yコンビネーターのギャリー・タン社長兼CEOは、投資先のスタートアップ企業にソルベンシーリスクは現実的のものだと警告。SVBへのエクスポージャー抑制を検討するよう呼び掛け、「どんな理由であれ資金がなくなればあなたのスタートアップ企業は死んでしまう」と付け加えた。Yコンビネーターの担当者はコメントを控えた。
ベンチャー会社のトライブ・キャピタルも投資先企業に対し、SVBから残高の全てではなくとも一部を移すよう助言している。
SVBの株価は9日に60%下落し、終値として2016年9月以来の安値を記録。ベッカー氏の要請についてはジ・インフォメーションが先に報じた。
アバラボのジョン・ウー社長はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「これは典型的な銀行取り付け騒ぎであり、それが始まると最後の1人になりたくはないものだ」と指摘。ウー氏は、同社がSVB依存から離れ「既に多様化」していると語った。
あるスタートアップ企業のCEOは9日にSVBから数百万ドルを引き出そうとしたがうまくいかなかったと明かした。同行の他の複数の顧客は9日に大きな問題なく現金を引き出すことができたとブルームバーグに語ったが、そのうちの1人はSVBのウェブサイトに一時アクセスできなかったと述べた。
VCの一部はSVBを支持するとしている。Gスクエアドの創業者ラリー・アシェブルック氏は、一部企業などが「パニックボタン」を押すことでSVBの苦境を一段と悪化させているのは「本当に残念だ」とし、SVBはこうした企業をこれまでの全ステージで支えてきており、「パートナーシップは双方向であるべきだ」と語った。
著名投資家の1人、マーク・サスター氏はSVBに関するニュースに過剰反応しないよう警告。「支払い能力があるとCEOが言っているのであれば、彼を信じる」とツイートした。
また、スタートアップのカーボン・ヘルスのCEO、エレン・バリ氏は同社としてSVBを信頼しているとし、「預金にリスクがあるとは一切考えていない」と話した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-09/RR9VCFT0AFB401
米国では金利が上がると預金者は金を引き出し、MMF(マネーマーケットファンド)へお金を移します。
間接金融よりも直接金融の方が金利が有利ですから、高金利になると金利差が嫌でも目立って来るので合理的です^^;
今新興企業は、リストラ等で資金が必要な時に、金利が上昇してさらに資金繰りが苦し具なっています。
銀行の預金が寂しくなれば、融資も厳しくなる訳で、資金がショートして黒字倒産も考えられます。
総額22億5000万ドル(約3060億円)の増資なんて大したことはありませんが、時期が時期だけに米国の金融業界は神経質になっています。
パニック売りの世界恐慌は洒落にならんです^^;
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