尹錫悦・韓国次期政権の韓国政策協議団が図らずも露呈した現状認識の欠如
立花 志音 2022/05/09 06:00
「ねえ、今度の大統領就任式に安倍総理は来ないの?」
高校に入学して最初の試験が終わって、完全脱力状態の息子がテレビを見ながら聞いてきた。
「今、安倍さんは総理じゃないんだけど」
少し驚いて筆者は答えたが、「やっぱり知らなかったか」と思いながら、ここ2年ほど息子と交わしてきた珍質問と迷回答を思い返してみた。
ケネディ大統領を知らないと言われた時の衝撃に比べれば、この程度はなんてことない。
「えっそうなんだ、知らなかった、ハハハ」
「じゃあ、今の総理は誰?」と聞いてくると思って待っていたのに、息子は何も言わず、キャラメル味のポップコーンを頬張りながら、チャンネルを回した。
「ちょっと!!お菓子の手でリモコン触らないでっていってるでしょ!!いつもそうやってゲームやってるんでしょ!!」
息子の部屋を掃除するたびに、スナック菓子やカップラーメンの残骸を片付けている筆者の不満が一気に爆発する。
「いいじゃん。試験終わったんだから。また来週から勉強しなきゃいけないんだよ」
勉強することと、お菓子で汚れた手でリモコンを触ることとは何も関係はないはずだが。相変わらずの迷回答だ。
おそらく、これは男子あるあるなのだろう。息子が人間らしくなるのが先か、もしくは筆者が放棄するのが先か。
「勉強さえすれば何をしても許される」的な韓国社会の流れの中で、信念を貫く子育てをするのは至難の業である。
岸田首相以上に韓国で有名な安倍元首相
よくよく考えてみれば、今のこの子に日本の首相が誰かということはそれほど重要なことではない。
岸田総理が就任して約半年、日韓関係にこれといった変化がなかったため、岸田総理の名前は韓国人にはあまり浸透していないようだ。というよりは、タカ派の安倍元総理が有名すぎたのだ。
安倍元総理は第一次内閣の時代から、軍国主義の復活を狙っていると報道されるなど、韓国左翼の攻撃の的になっていた。
悪票も票のうち、朴槿恵前大統領の告げ口外交と、文在寅大統領が極端な反日政策をしたおかげで、安倍元総理の名前を知らない韓国人はほとんどいなかったであろう。
第二次内閣以降、在職期間が長かったというのも大きな理由だろうが、悪名高き「安倍首相」は見事に韓国社会で一世を風靡した。
今でも韓国人が一番利用する検索サイト「ネイバー」に「アベ」と二文字入力すると、最初に出てくるのは安倍元総理の人物紹介だ。続いて安倍元総理に対するニュース、そして最近は岸防衛大臣が訪米した様子を報じた「安倍の実の弟である日本の防衛大臣 攻撃用ドローンを積極的採用意向」というニュースがニュース欄の一番上にアップされていた。安倍元首相の弟だから彼も軍国主義的なのだと言わんばかりだ。
4月末に韓国の政策協議団が訪日した時も、安倍元総理と会談したことが、現職の岸田総理と会談したことと同じくらいのウェイトで報道されていた。
韓国代表団が日本を訪れたことに対して、韓国では様々な反応があった。しかし、相変わらずのご都合主義で、現状把握ができていないなと思う内容がほとんどだった。
現在、韓国と日本の関係が悪いのは、韓日関係の問題ではなく、それぞれの国内の問題が解決していないからだ。
耳を疑った韓国政策協議団長の言葉
韓国と日本は、戦後、関係改善のために様々な取り組みをしてきた。1965年の日韓基本条約による国交正常化、1998年の日韓共同宣言による日本の「お詫び」の文書化、そして2015年の慰安婦合意である。
日韓共同声明については、特に重要な約束や取り決めがあったわけではない。2002年ワールドカップの開催等に向けて文化交流やスポーツ交流を促進していくこと、両国のワーキングホリデービザの導入を宣言したことなどが中心だ。現在の盛んな民間交流は、この宣言が契機となっているだろう。
当時の韓国大統領は金大中氏で、「韓国政府は過去の問題を持ち出さないようにしたい。自分が責任を持つ」と言った。
政策協議団の訪日では、会談した萩生田光一経済産業相が「時計の針を戻そう」と呼びかけたと報道されていた。筆者は金大中時代のことではないかと思う。
ただ、この日韓共同宣言については、2001年に、韓国政府に破棄を求める決議が韓国議会で行われている。しかも全会一致である。
韓国では、日本との関係を改善しようとする人物が出現するたびに、反日左翼勢力に扇動された国民によって日韓両国の努力が水の泡と消える。
韓国政策協議団の団長を務めた鄭鎮碩(チョン・ジンソク)氏は林芳正外相との会談の後、記者団に向かって、「拍手の音は両手を合わせてこそ出すことができる。片手では音を出すことはできない」と述べた。
この話を聞いた読者の中には気分を害した方も多かったと思うし、「何を言っているのだ」とあきれた方もいるだろう。
筆者も例もれず、韓国人の図々しさに開いた口が塞がらなかった。日本には、これ以上韓国に差し出す手はないぞと大声で叫びたかった。
日韓関係を改善したければ、ただ「約束を守ります」と言えばいい。積み上げてきた関係を壊しているのは韓国で、現在の状況を収拾するために努力しなければならないのは韓国側であるのは、紛れもない事実だ。
状況把握もせずに改善したいという気持ちだけが先だっての発言なのか、形だけでも何かのきっかけがほしかったのかはわからないが、いかにも韓国人らしい。
このように日韓関係をほんの少し振り返っただけでも、この国の愚かさと反日の根深さを実感する。
韓国のご一行を出迎えた日本に感謝
今回、韓国国内の問題が何一つ解決していない状態であるにもかかわらず、大統領が代わるという理由だけで日本に出向いた政策協議団一行に対し、厚い待遇で迎えてくれた日本の政治家と官僚の皆さんに心から感謝している。
両国の間にいる当事者としては、この国は厄介だけれども、関係はよくあってほしい。
ただ、筆者は日本に譲歩してほしいとは微塵も思っていない。特に岸田総理に対しては、注意深く賢明にこの国に接してほしいとお願いしたい。
岸田総理が自民党総裁に選出された時に、「外相時代、韓国に翻弄された岸田新総裁は韓国にどう向き合うか」で詳しく書いたが、筆者は総理が韓国に何度も煮え湯を飲まされている姿を、韓国の地から言葉にできないほどのもどかしい思いで見てきた。
筆者はあの日から、日本人には理解しにくいであろう韓国人の行動を良くも悪くも知ってほしいと思い、この場をお借りしている。
5月10日には第20代大統領として 尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が就任する。この厄介な国民をどのように率いていくのか、リーダーとしての手腕が問われるが、いばらの道になるであろう。
この国の国民一人一人の意識が変わらなければ、日韓関係に明るい未来はないのも誰より感じている。しかし、20年後に息子と、「そういえば岸田総理と尹大統領の頃から日韓関係が良くなり始めたんだよね」という思い出話をする未来を、一度くらい夢見てみたいものである。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70030
>韓国政策協議団の団長を務めた鄭鎮碩(チョン・ジンソク)氏は林芳正外相との会談の後、記者団に向かって、「拍手の音は両手を合わせてこそ出すことができる。片手では音を出すことはできない」と述べた。
結局日本に尻拭いさせるつもりみたいです^^;
日本は、関係改善のボールは韓国の中にある事を絶えず言い続けるしかないですw
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