トニー賞で6部門を受賞し、グラミー賞、エミー賞にも輝いたブロードウェイミュージカルを映画化。監督を「ワンダー 君は太陽」のスティーブン・チョボウスキーが務め、ミュージカル楽曲を「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」「アラジン」など大ヒットミュージカル映画に携わってきたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが担当。学校に友達もなく、家族にも心を開けずにいるエヴァン・ハンセンが自分宛に書いた「Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)」から始まる手紙を、同級生のコナーに持ち去られてしまう。後日、コナーは自ら命を絶ち、手紙を見つけたコナーの両親は息子とエヴァンが親友だったと思い込む。悲しみに暮れるコナーの両親をこれ以上苦しめたくないと、エヴァンは話を合わせ、コナーとのありもしない思い出を語っていく。エヴァンの語ったエピソードが人々の心を打ち、SNSを通じて世界中に広がっていく。エヴァン役をミュージカル版でも主役を演じたベン・プラットが演じるほか、ケイトリン・デバー、ジュリアン・ムーア、エイミー・アダムスらが脇を固める。(映画.comより)
<2021年12月5日 劇場鑑賞>
優しいお話しでしたね。今はSNSがあって、あることないこと瞬時に広がり、後から繕うことはできなくなってしまった時代だからこその展開でした。
人はそうそう賑やかに生きている人は少なくて、多かれ少なかれ孤独を感じて生きているもの。でもそれが、どこまで許容できるものかは、人によりますよね。本当に一人が好きな人もいるだろうし、「一人が好きな性格なんだ」と自分は思っているけれども、実はそうじゃないという本心に気付いていないだけってこともあるだろうし、本当に人気者な人もいる。群れていないと不安に感じる人もいるだろうし、そんな自分が嫌だったりすることもあるだろうし。要は、自分がやり過ごすことができるかどうかだと思うんだけれど(常に幸せでいることはできないから)、これが難しいってことだと思うのです。
だから、世の中なんて「それも正しい」って、可能な限り肯定しちゃうこともアリなのかな、なんて思います。この映画でいうと、いつも一人でいたエヴァンは、寂しかったかもしれないけれど、学校であれだけ目立たずにいるって、すごい才能だなと思ったし、別に劣等生でもなかったみたいだし、母親が仕事でほとんど家にいなくてもグレることもなく真面目に生きてて、私は単純にすごい子だな、と思いました。だから、母親が気にして、無理にカウンセラーに通わせて「自分宛ての手紙」なんて、白々しい方法を取ってることに少し驚きました。まぁ日本とアメリカの価値観の違いなのかもしれませんが。
だから、優しさから、コナーのご両親の、一種”誘導尋問”みたいなものに、つい嘘が出てしまったのは、無理のないことだと思うのです。ここでSNSがなければ、それで終わった話です。でも、コトはどんどん大きくなります。「いいこと」に関しては、積極的に賛同する人が多いため、あっという間にクラウドファンディングなどが始まってしまい、どんどん取り返しがつかなくなります。ここまで来ると”寂しい”とか”孤独だから”とかいうレベルではなくなってしまうのです。
このへんは「ロン 僕のポンコツ・ボット」を想起しました。今の子も大変ですね、本当に。エヴァンはいったいどうするのだろうと、本当に心配していたのですが、物事の収拾はあっさりと描かれてました。実際はどうなんでしょうね。あんなに簡単に収まるものなのかな。おばさんにはわからないのですが、誰に悪意がなくても、また、双方が正しくても、事件は起きるということ。慎重に、ビビリながら生きていかなきゃいけませんね。
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