mixiユーザー(id:8729247)

2021年04月27日08:44

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法医学大好き

法医学が好きだった。
相手が死んでいる、ってとこがすごく魅力的だった。
医学はどんなものも苦痛を伴う。相手が生きていれば。
相手が死んでいるなら、利益しか与えないことが可能。
一番悪くても「何もわからない」だが、それでも相手は困らない。
一度死ねば二度と死なないので。

法医学教室は学生ロビーにあって、入り口に「解剖中」と札がかかる。
自分はそれを見るなり必ず入った。
ロッカーで着替えて手袋、帽子、脱臭剤入りの重いマスク、
そしてながーい長いゴム靴をはいて、コンクリートむき出しの解剖場へ。
階段状の見学者用スペースのある解剖場は、
真ん中に解剖台がある、そこに本日の解剖体が乗っている。
交通事故死、自殺、野原に埋まっていたご遺体、水死、白骨、など。
一番おもしろいと思ったのが「白骨遺体」の解剖。
人体解剖図と首っ引きで「これは左の第三肋骨」などと並べていく。
テキトーにやると、同じ場所の骨が2本になる。
教授が言う。「ふたりぶんの骨かもしれない」…なるほどねぇ。

水死体はぶくぶくにふくれて青く藻がつき、内臓が溶けている。
頭蓋骨を開けると水になった脳組織が流れ出る。
カニやしゃこが付着していることもある。
「海で死ぬのはやめたほうがいいな」と思った。
(その何十年後かに、大震災でそういうご遺体がたくさん出ることなど知らない)
キモチワルイと思ったことは一度もなかったが、
ある日、水死体の解剖のあとで、
帰宅後に下着まで水死体のにおいがついていることに気づいた。
ちょうど授業で人体解剖学の実習をやっていたのだが、
家族はきっと「今日はすごく一生懸命頭つっこんで解剖したのか?」とでも思ったかもしれない。
父親に「香水を使え」と言われたのもこのころだ。

いろいろ考えて、法医学に出入りするのはやめた。
すごく好きだったけど、洋服も好きだったので。

仲間由紀恵&松村北斗、“女王”と“ワンコ”のバディ結成 テレ東サスペンスドラマで共演「独創的な世界を」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=6498628
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