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2019年04月05日05:43

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日本の首相の外交とは

日本では、誰が重要な外交政策を決定するのだろうか。首相なのか外相なのか、それとも外務省の官僚なのか。北朝鮮との拉致問題交渉やロシアに対する北方領土問題、さらに韓国に対する理不尽だらけの問題など、重要な問題が緊迫すれば、外務省の局長、幹部クラスが連日、事務次官室に集まり、対応を協議します。

一定の方針が出れば、事務次官や担当局長が首相や外相の判断を仰ぐのですが、それは最終的な結論の通告に等しいのです。事務次官以下の協議で出された結論が、首相や外相の段階で大きく変更されることは、余程のことがない限りされないそうです。

首相や外相が他国との会談はどうかというと、たいていの場合、首相らは官僚の用意したシナリオ通り演じる役者のようなものなのです。随分前の話になりますが、ロシアがまだソ連時代、ソ連のゴルバチョフ大統領が来日し、当時の首相・海部俊樹と会談しました。

ゴルバチョフは冷戦崩壊を受けて、西側諸国との協調を重視する新思考外交を打ち出し、日本国内では、懸案の北方領土問題でソ連側が四島の一部返還などの柔軟な姿勢を打ち出すのではないか、という期待が高まっていました。

首脳会議というのは、首相や大統領が本番でそれぞれの主張を言い合うわけではなく、個人の政治判断やお互いの信頼関係、その場の空気などに左右される要素はあるものの、大きな枠組みは会談に先駆けて両国の外務省の事務局が入念に打ち合わせ調整します。それを踏まえて、外務省は首相が発言すべき内容を事細かに書いた文書を作成するのです。

首相がそのまま読み上げれば見事会談が成立するようにできているのだから、首脳会談に決裂や失敗などはなすはずなのですが、日ソ首脳会談の同席者の話によると、海部首相は目の前に高さ数センチほどにもなる官僚の用意した書類の文書を読み上げました。

内容は北方領土問題の経緯、日本政府の主張の正当性、早期解決を望む日本側の考えなどです。海部首相は自分の発言が終わると、次はあなたの番ですよとゴルバチョフ大統領の発言を待ちました。ゴルバチョフ大統領は海部首相の顔を見据えて次のように言いました。

「日本政府の考えは良くわかった。それでは海部さん、あなた自身の考えを聞かせてください」。海部首相は予期せぬ質問に即答できず、しばらく沈黙が続いたという。同席者はゴルバチョフ大統領がいきなり放ったきつい一発に「最初から勝負はあった」と語ったそうです。このような外交をしているのですから北方領土問題は進展しないのです。

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