ワシが大学4年生で病院実習をしてたとき。
某市立病院外科で手術見学をしてたんだが、
患者さんは40代で、胸に妙なしこりがあった。
不正形というがごつごつしててぼこぼこしてて硬い。
こういうのは普通悪性腫瘍なので、手術でとりあえず腫瘍だけ切除。
術中に迅速で病理診断を頼んだ。
悪性なら全摘。
返ってきた答えは「シリコンを中心にした肉芽組織」だった。
つまりこの患者さんは若いときに胸に直接シリコン液を注射で注入する、
古い形の豊胸術を受けたんだが、それを言わなかったんだね。
シリコンは人体組織内では分解も吸収もされない。
それが乳腺組織というか乳腺周囲の脂肪組織に注射で入り、
乳腺やら脂肪組織やらに沈着して周囲に肉芽細胞が集まり
(異物を排除もしくは隔離するために絶対に肉芽細胞が集まる)
結果、ごつごつしたかたまりになってた、というわけ。
術後、手術した主治医はぶんぶんに怒っていたよ。
…当たり前だね、しなくていい手術したんだから。
患者さんのためにもよくない。
しかも患者さんが何も言わなかったのが原因。
そういうわけで、非吸収性の物質を柔らかい組織に注射で入れれば、
その場ですぐに炎症を起こすこともあるけど
数年後にわけわかんない腫瘤を形成することがある。
人体が自分自身を守る仕組みなので仕方ない、というか当たり前。
人工物でもそういう反応を「起こしにくい」ものもあるんだろうけど、
それはあくまでも「おこしにくい」だけで起こさないわけじゃないし、
袋状のものにいれて乳房に縫い込めば袋ごと取り出せるが、
注射で入れたのでは組織全体に散らばるので、
万が一の炎症発生時には「乳房全摘」になる可能性がある。
ずっと前に、シリコン液を直接注射する方法が消えた背景に
こういう事情があったんだけど、
今回全く同じじゃん。
おっぱい大きくしたかったのに、結果的におっぱい全部切除されちゃうわけ。
そこまでしておっぱい大きくしたいのか?
なんで?
バカなの?手術するほうが、だけど。
■豊胸で注入の素材、相次ぐ合併症 学会が禁止の指針へ
(朝日新聞デジタル - 11月27日 02:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5392860
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