東京都庭園美術館で12月25日まで開催されている、「クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス_さざめく亡霊たち」展へ、行った。東京都庭園美術館は、一時期、国の迎賓館としても使われていたという、アール・デコ様式の旧朝香宮邸を、その庭園と共に、保存・公開する美術館で、目黒駅から歩いて行ける距離。
クリスチャン・ボルタンスキーは、フランスの現代アーティストで、今回の展覧会のテーマでもある「アニミタス」とは、スペイン語で、交通事故などで死亡した人の魂を弔うために設けられた路上の祭壇のこと。死者の記憶をテーマとした映像作品やインスタレーションを数多く手掛けてきたボルタンスキーにとって、いわば、その総集編とでもいうべき展示であろう。
チリのアタマカ砂漠に設置され、人知れず、日々風化していく数百の風鈴のインスタレーションである、展示会のタイトルともなった「アニミタス」、メキシコで制作された、おそらくは死者の着ていた服の山を示す「帰郷」、死の舞踏を思い起こさせる、骸骨たちのシルエット「影の劇場」等々。それらは、いずれも、亡霊たちの跋扈する世界、死の静かなささやきに満ちあふれた世界である。ボルタンスキーのつくりだす世界は、実のところ、私ととても、相性が合う。
ミュージアムショップで、湯沢英彦さんのボルタンスキー論「クリスチャン・ボルタンスキー 死者のモニュメント」(水声社、4500円+税)を購入。
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