「堕天使のパスポート」「イースタン・プロミス」の脚本家スティーヴン・ナイトが主演にジェイソン・ステイサムを迎え、記念すべき監督デビューを飾ったクライム・アクション。英国の裏社会を舞台に、どん底の生活を送る男が、一人の少女の仇をとるべく復讐の鬼と化すさまを描く。
アフガニスタンの戦場で5人の仲間を殺され、報復のために敵を5人殺した特殊部隊兵士ジョゼフ・スミス。その犯行は無人偵察機“ハミングバード”に監視されていた。彼は逃亡を図り、ロンドンの下町で惨めなホームレス生活を余儀なくされる。そんな中、彼が唯一心を通わせた少女がギャングにさらわれてしまう。その後、図らずも他人になりすますことに成功した彼は、裏社会でのし上がっていくとともに、懸命に少女の行方を捜し続けるのだったが…。(allcinemaより)
随分前、本当にかなり前に録り置きを見たのだけれど、自分で「劇場で見たものを優先して書く」と決めているがためにどんどん後回しになってしまった作品です。いや、自分の都合なんですけどね。先に見た娘も「お母さん、お勧めだから見てよ」と言ってた作品です。
さて、ジェイソン・ステイサムのアクション映画は数あれど、似たようなストーリーが多くて凡人な私は区別できないことも多いのですが、今回の作品はいつもよりはエモーショナルな感じに仕上がっていると思いました。もちろん、ジェイソンのことですから、アクションシーンも素晴らしいのですが、それより精神的な葛藤や明るみに出ない社会の闇に対する怒りに重きが置かれているような気がしました。
主人公のジェイソンは、かつて特殊部隊を率いる軍曹でしたが、戦場で犯した罪により「精神的に問題あり」とされ、監視されています。それから逃れるように、社会の底辺で浮浪者として、とある少女と組んで暮らしていました。しかし少女がいわれなく拉致され、その後を追ううち、社会で「成功者」とされる男達の薄汚い世界を垣間見ることとなり、怒り爆発。社会奉仕に人生を捧げるシスターと心通わせながらも、その復讐を諦めることはできず、二人は結ばれることなく道を分かちます。
シスターだって、体操選手として将来を嘱望されながら、コーチに性的いたずらを受け人生を潰した過去を持ち(話を聞いてたら、薄汚い男に本当に腹が立つ。なんで彼女が捕まって修道院に入れられねばならん)、今はホームレスの人々の炊き出しやチャリティーがメインの仕事。もちろん、それはそれで人々に感謝され、やりがいはあるようなのですが、過去から逃れるように没頭している彼女を見ると辛いです。
自らも会うことのできない娘がいるジェイソンは、それとわからないように娘を見つめたり、自分の記念写真をシスターに撮ってもらって残すのが精いっぱいです。
この映画、最後は勧善懲悪。悪い奴らは懲らしめられ、生活に困っている元妻にはお金を送り、シスターは新天地へと出発。すっきりと丸く収めて終わるのですが、なんだかな〜な後味が残ります。そう言う意味ではジェイソンがうまくいい味を出していると思うのですが、世の中の不条理って・・・。
シスター役の女性、知らない女優さんでしたが、きれいな人でした。
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