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2015年08月06日07:46

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サイの季節(Fasle kargadan)


 「ペルシャ猫を誰も知らない」撮影後にイランから亡命したバフマン・ゴバディ監督が、クルド人詩人サデク・カマンガルをモデルに描いた社会派ドラマ。イスラム革命のさなか、半革命的な詩を発表したために投獄された詩人サヘル。妻ミナは夫の帰りを待ち続けていたが、やがて夫が獄中で死亡したと聞かされて新たな生活をスタートさせる。実は生きていたサヘルは30年間の獄中生活の末についに自由の身となり、ミナの行方を探すが……。ミナ役にイタリアの人気女優モニカ・ベルッチ。2012年・第13回東京フィルメックスのクロージング作品として上映された。(映画.comより)





 この監督、改めて今気付いたのですが、結構作品をみてるんですね、私。「酔っ払った馬の時間」「亀も空を飛ぶ」そして「ペルシャ猫を誰も知らない」です。監督はその後イランから亡命していろんな国を転々としているようですね。今はトルコに住んでいて、だからこの作品はイラク・トルコ合作だとか。

今までの作品はわりと好きです。幻想的な映像表現。リアルな現状、政情不安。馬にも妙に味があったりして。

でも、今回の作品は好きになれませんでした。もちろん、いつもの幻想的な映像は健在で、私のような凡人には理解できないシーンも(笑)。バックグラウンドは政情不安で、主人公の夫婦は、夫が詩人だったことや、妻が当時大佐の娘だったことなどもあり、イラン・イスラム革命によって逮捕・引き裂かれることになります。

これだけの要素が備わっているにもかかわらず、いかんせん物語が男女の愛憎劇に終始するのです。結婚して2年の愛しあった夫婦。妻にずっと横恋慕している運転手。政変により権力を得た運転手と、夫は獄中死したと聞かされた妻。実は生きていて30年後に出所してきた夫。

セリフを極力削ってあるだろう構成と、折々に朗読される詩。主人公たちの若い頃の映像も入りますが、主には今の年老いた男達と女の姿。長く拘束されてたんだから仕方がないだろうけれど、あまりに話がそればかりなので、少し痛々しい感じがしました。

娘もいるようなのですが、これがまた複雑。人間の基本は愛憎を含め感情なのだから、それでいいんだろうけれど、個人的にはもう少し高尚なものを期待したかな。
 
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