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2015年04月12日09:01

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パリよ、永遠に(Diplomatie)




 1944年8月のパリ。第2次世界大戦の末期。パリはいまなお、ドイツが占領しているが、連合軍が防衛線を突破し、レジスタンスの活躍で、ドイツの敗戦が濃くなる。連合軍にベルリンを破壊されたヒトラーは、占領したパリの防衛司令官ディートリッヒ・フォン・コルティッツ将軍に、パリの破壊を命じる。

市内のほとんどすべての橋、エッフェル塔、ノートルダム寺院、ルーブル美術館、オペラ座などに、すでに爆弾が仕掛けられている。実行すれば、パリは壊滅する。コルティッツ将軍は、いまさらパリを破壊しても、戦略上の意味はないことを理解している。しかし、コルティッツ将軍には、ヒトラーの命令に従わなければならない大きな理由がある。そこに、パリで生まれパリで育った、中立国スウェーデンの総領事、ノルドリンクが現れる。ノルドリンクは、コルティッツ将軍の駐留しているホテルに忍び入り、将軍にパリ破壊を止めるよう、交渉する。(エキサイト・イズムより)







 監督は「ブリキの太鼓」で有名なフォルカー・シュレンドルフ氏。私、この名作は見逃しているのですが、前作「シャトーブリアンからの手紙」は見ました。やはりナチスドイツの時代の話でしたが、よく出来た映画でした。

元は舞台劇だそうで、役者さんも舞台の役者さんがそのまま映画に出ているそうです。

時は1944年8月。今しも第二次世界大戦は終わろうかと言う頃。ドイツの敗戦は目に見えていたからか、やけくそになったヒトラーが「パリを破壊せよ」との命令を下してしまうところから始まります。ほんの2週間前(2カ月だったかな?)にパリに赴任したばかりの将軍は、「あれほどのカリスマだった提督も、こんなに威光がなくなってしまうのか」との感想を持ちながらも、家族を人質に取られているゆえ、ヒトラーの命令に背くことができません。

今さらパリを爆破したところで、なんの戦略的なメリットもないとはわかっています。でも、仕方がないのです。

そこへ、どこからともなくパリ生まれパリ育ちのスウェーデン大使が現れ、どうせもうすぐ戦争は終わるのだから、無駄なことをしないよう説得にかかります。美しい都パリを全滅させるなんて、信じられない。パリに愛着のある大使は必死です。他の登場人物もいるにはいますが、物語はほとんどこの二人の会話のみで成立しています。結果は最初からわかっているので(パリは現存している)、我々観客は、終戦間際の裏の駆け引きを楽しむ(?)こととなります。

しかし、確かにすぐれた会話劇ではあるものの、第三者である日本人からすると、じゃぁ連合国軍が破壊したベルリンをはじめとするドイツの都市はどうなんだ、パリだけ残ればそれでいいのか、ということにもなるのですが。もちろん、破壊しようとする時期にもよるとは思うのですけれど。

戦時中、誰がどこのスパイで、誰がどこまで通じているのかが予測できなかった時代。大使だって、どこまでが本当の「(パリに対する)愛」だったのかはわかりませんね。でも、とにかく無駄な破壊は避けられ、芸術の都は残ったのです。そして、破壊しなかった将軍の名も、知る人ぞ知る知識となって残ったのです。

この作品、一度でもパリを訪ねて愛着のある人なら見応えがあったでしょうね。未経験な自分が少し残念でした。

 
 
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