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2014年11月28日11:50

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「イケムラレイコ作品集」

1972年以降、日本を離れ、ヨーロッパを中心に活動し、現在はドイツ在住の美術家、イケムラレイコさんの作品を、彫刻作品を主に収録した、本邦初の作品集「イケムラレイコ作品集」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、4200円+税)が、刊行された。
同書は、ヴァンジ彫刻庭園美術館で今年の10月14日まで開催されていた個展「イケムラレイコ PIOON」の図録も兼ねているので、まず、同展で展示された最新作が冒頭、その展示風景と共に紹介され、以降、彫刻を主体に、絵画やドローイング等彼女の代表作が、新しいものから古いものへと、カラー写真や白黒写真で紹介されていく構成。その合間、合間には、松井みどりさんをはじめとする美術評論家や美術館学芸員等の、イケムラ作品に関する論考も収録され、イケムラレイコの今日までの軌跡を概観出来るようになっている。
最新作の、巨大な二対の「うさぎ観音」は、私には、イマイチ、ピンとこなかったが、横たわり、風化しつつある人物像などは、以前、東京国立近代美術館での回顧展で、初めて、それを観た時の衝撃と、何ともいえない無常観を、思い出させてくれるものだった。そうした無常観こそが、彼女の芸術の核であると思うが、そうした無常観の「集大成」とでもいうべき、東日本大震災以降の世界に、あたかも抗うように、うさぎ観音はつくられ、屹立しているのかもしれない・・と、残念ながら、実物を写真でしか観ていない私は、そう思ったりもした。
やはり、行くべきでした、ヴァンジ彫刻庭園美術館での、彼女の個展。

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