電力会社研究所員(
http://criepi.denken.or.jp/ )だった親父に、小学生の頃聞いたんだけどさぁ。
電力供給の許容誤差ってせいぜい1〜2%しか無いんだって。
電気っていうと乾電池と豆電球のイメージしかなかった私には???
だって電球を直列につないだら暗くなる、並列なら明るさ同じだけど電池が早くなくなる程度のイメージだもの。
だから電力不足したらみんなが暗くなるだけじゃないのって素朴な疑問を発したわけ。
そしたら電池は直流だけど、コンセントの電気は交流っていう別の種類で、充電池とかに貯めることはできないし、発電と需要の容量を誤差1〜2%で合わせないとダメなんだと言って以下の例え話をしてくれた。
つまり定員100名の電車車両があったら、そこには常に100人座らせるようにしなきゃダメ。
1人減っただけならいいけど、2人減ったら98人用の車両に取り替えないとダメ、101人で1人立つだけならいいけど102人になったら2人用の車両を継ぎ足しさないとダメ。
だから需要に合わせて発電機回すんだけど(TVで言ってる耳慣れない需給バランスってやつね)、過負荷になると発電機が壊れちゃう。
壊れたら大変なので、安全装置が働いて、送電網から切断される。
まぁ許容量が小さい所から悲鳴をあげて切断していくわけだけど、全体的に過負荷なのに、小さい所が落ちたら大きい所も耐え切れなくなって落ちちゃう。
そしたら管区全体の大停電。
幸い日本では起きてないけど、世界各地で何度も起きてるんだよ。
●ニューヨーク大停電
http://ja.wikipedia.org/wiki/1965%E5%B9%B4%E5%8C%97%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%A7%E5%81%9C%E9%9B%BB
そうなったら復旧も一大事。
小さい範囲を限定して送電を始め、発電所を追加し、送電範囲を追加し、と徐々に調整しながらだから、何日もかかることだってある。
もし今の関東でそんな事態になったら、どれだけの惨事になるか想像つく?
それを回避するために精一杯努力してるんじゃない、東電さんも。
基幹産業を担う独占企業として、万一の事態に対する備えを怠っていたのは事実だけど、ここまでの事態想定を求めるのは無理でしょ。
戦争勃発といった有事に相当する突発事態だと思うもの、私は。
電力会社にとって私たちはお客様。
お客様として意見を言う権利はもちろんあるけど、せめて上記のような背景を把握してから、非難ではなく発展的な意見を言おうよ。
被災地は対象から外してあげようとかね。
(ギリギリまでなるべく多くの地区に電力を届けようと努力した結果の事故だと思うけど)
※小学生時代に聞いた思い出です。現在とは若干異なるかもしれませんし細かい数値等はうろ覚えですが、非常に分かり易い例え話だったのでそのまま載せました。正確なことを知りたい方はご自身でお調べください。またご存知の方はコメントくださると嬉しいです。
※記事から来られた方、賛否両論大歓迎なので一言でもコメント残してくださるととても嬉しいです。
※追記
その後私は父の影響もあり理系まっしぐら。横浜の二流大学だけど化学工学科ってとこに進学した。そこは工学技術全般を広く浅く学ぶために設立された学科。
学問の専門化が進んだ結果、個人でいくつもの学科を深く修めるのは無理な量に。
でもプラントなどの管理者は2〜3の専門が詳しいだけだと他の専門も関わる総合判断は難しい。
専門知識は浅くても関連一般の広い知識があればとりあえず総合判断ができて、問題点を見つけてそれをどの専門家に相談すればよいかが判るだろうという考えでできた学科らしい。
なもんで、非常に浅くだけど原子力も含めて発電設備についても学んだ。ってもう四半世紀も前だからカビの生えた知識かもしれないけど、根本的な大変化は無いと思うので、各発電システムの特徴を覚えている範囲で簡単にまとめてみる。
●発電システム・発電量・設備コスト・発電コスト・発電量調整能力
●原子力発電・膨大・膨大・中・ほぼ無く最大量の定格発電が標準だが季節変動といった長期スパンなら若干可能
●火力発電・小〜大・大・高・急激な調整は困難だが、1日の時間帯による変動ならある程度対応可能だが発電効率は落ちる
●水力発電・小〜中・大・低・0から最大まで分単位で変動可能
●地熱発電・小〜中・大・低・常に最大量(減らした分は無駄になるだけ)
●風力発電・小〜中・中・低・風任せ
●揚水発電・小〜中・大・低・マイナス(つまり蓄電相当)から最大まで分単位で変動可能
この揚水発電っていうのは水力発電の変形版。
深夜など原子力・地熱・火力などによる発電量に余力があるときに、水力発電用のダムに水を汲み上げる(揚水)する発電システム。
エネルギー効率的には非常に低いが、電力を貯めることのできる現実的には唯一のシステム。
平時は通常の水力発電として働き、揚水分は需要ピーク時対応などに用いられ、深夜などには他電力の余剰電力を利用して水をダムに汲み上げる。
●停電午後も継続か 混乱は必至
<計画停電>4県で再開 午後も継続の可能性 15日
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1535609&media_id=2
(毎日新聞 - 03月15日 10:23)
※以下記事削除後用の引用
計画停電で信号が点灯せず、方々から車が進入して混乱する交差点=さいたま市北区で2011年3月15日午前8時43分、本社ヘリから山本晋撮影
東京電力は15日午前7時、地域別に順番に電力供給を停止する計画停電を再開した。計画停電の実施は14日に続き2回目で、対象は神奈川、埼玉、栃木、群馬の4県の一部地域。4月下旬並みの気温だった前日に比べ、15日は気温が低下。東電は暖房などの電力需要が高まると見ており、午後も地域を変えながら計画停電を継続する可能性が高い。鉄道などに影響が拡大するのは必至で、経済活動や市民生活の混乱が続きそうだ。
計画停電は管内の9都県を対象に地域を5グループに分けて1回最大3時間ずつ順次電気を止める。この日は、まず午前7時から10時にかけ、「第3グループ」の神奈川、群馬、埼玉、栃木の4県の一部で実施した。第4グループも栃木、群馬、埼玉の3県の一部地域で午前10時ごろから午後1時までの予定で停電に踏み切った。第3、第4グループ合計で計95万世帯が対象となる。
初日の14日は、停電は夕方に最長1時間24分を実施しただけにとどまったが、15日は3300万キロワットの供給力に対し最大3700万キロワット程度まで上昇すると予測。東電は「15日は需要が戻る可能性が高く、一日を乗り切るには厳しいと判断した」と話している。
東電の計画停電を巡っては、14日に首都圏の鉄道ダイヤが乱れるなど各地で交通機関に混乱が生じた。このため、東電、国土交通省、鉄道各社が対応策を協議し、15日以降は鉄道各社への電力供給を優先することで合意した。鉄道に電力を送る変電所を停電対象から外して送電を確保する一方、鉄道各社は運行本数を減らして電力消費量の節減に努める。【三沢耕平】
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