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2010年02月03日22:05

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玄人はずしの電脳学入門Part0005

 
 
005「計算」の歴史(2)
 
 
さて、いよいよ今回は加法(足し算)をやりますよ。よーやく、IT幼稚園を卒園してIT小学校に入学。バチバチバチパチーーー。スモックよサヨウナラ。ランドセルよコンニチハ!友達100人できるかな♪って浮かれてばかりいると落第してまたIT幼稚園に戻りかねないのでまずは復習!
 前回は「確数(数える)とは重複しない順序ある言葉の群れである「数詞」と数える対象とを1対1で対応(ペアリング)させ、差が無(0)となる最後の数詞をもって対象の「数」を定めることである」(注7)ってとこまでやった。実は加法(足し算)定義は9割方これで済んじゃう。前回のテーマ「確数」は一時すっ飛ばしてしまおうかと思ったぐらい。じゃ、何故書いたのか?それは残りの一割がみんなが思っているよりずーーーーと難しいから。
さて、いきますよ!いつものようにみんなに質問。「加法(足し算)とは何ぞや?」・・・・・足すこと?だーかーらー同義反復はナシ!ちゃんと考えよう。・・・・・マッいいか、先に答えをラフに書くと「途中から数えること」。・・・・・?みんな目が点になってとってもプリティー。絶句させてばかりじゃ何なので、事例で行きましょうか事例で。まず「2+3」とは何か?それは2の次の数から三つ数えること3(1).4(2).5(3)。つまり、2+3は5に等しい。「5+1」とは何か?それは5の次の数から一つ数えること6(1)。つまり、5+1は6に等しい。「4+4」とは何か?それは4の次の数から四つ数えること5(1).6(2).7(3)8(4)。つまり、4+4は8に等しい。解ってもらえた?みんなしぶーい顔だね。解ったような、解んないような。おそらく、みんなが解らない所は「何を数えてるの?」ってとこだろう。さて、何を数えているのか?答えは「数詞」。「数詞」で「数詞」を数える。実はこれが「計算」という概念の正体。少なくとも四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)はこれで説明できる。数詞が二つ出てくるので混乱しやすいが、電脳学上は上記「数えられる数(括弧のない数)」を対象数と呼び、「数える数(括弧の中の数)」を計算数と呼ぶ。そして、もうひとつ大切なことが「計算」には「目的」があるということ。「確数」を含めてあらゆる過程は目的を果たすためのスキルであり、逆に目的から考えて適切な方法を探る形の思考(注8)こそ同じように数字を使う「数学」と「電脳学」との分岐点であり、今後あらゆる過程に顔を出す基本的思考法となるので少しづつ慣れて行ってほしい。
ま、あんまり先に進んでも何なので足し算にもどりましょうか。まず、単純に数詞を確数すれば1(1).2(2).3(3).4(4)・・・・・と対象数と計算数は永遠に同じ数を対応(ペアリング)させるだけだが、当たり前だが途中から数えると両者の間に差ができる。また、数える数を限定すれば確数する対象数も確定できる。これを使う。加法の目的は「全体の数を定めること」であるから、全体を代仮する対象数に着目する。問題により定められた対象数より、同じく問題より定められた計算数だけ、対象数を確数する。そして、確数の定義に従い差が無となる「最後の数詞」をもって対象つまり「全体」の数を定める。上記、「対象数」を「計算数」で「確数」することを「二項処理(マニピレーション)」と呼び、求める最後の数詞を解と呼ぶ。これが数論的な加法の定義。解った?うーむ、詰め込みすぎのような気もするけど、他の四則計算の稿で必要なことは順次、補足説明していくので今回はゆるしてちょーだい。というわけで次は減法(引き算)をやりますがそちらは次回006「計算」の歴史(3)から。
 

(注7)文献によれば初期において確数を行う場合、数詞を使わずに身体、特に指を直接使う方法が一般的であったという。また数詞の発展途上においてはすでに存在している単語の属性を利用することも多かった。たとえば、2を鷲(羽が二枚あるから)や牛(角が二本あるから)4を羊(脚が四本あるから)と表すケースがこれにあたる。が、これらのケースにおいても順序と対応という確数の基本的な構造そのものはすでに見られており身体表現や単語属性より利便性の高い専用の単語つまり「数詞」の使用の方に序々にシフトして行ったのだろう。目で確認なってができる数字の発達はその契機となったはずだが、もうひとつ、位取りが容易にできる代用数字つまり「算盤(そろばん)」の発達が大きなキーポイントとなったと考えられる。電脳の構造的特徴にも関係することなので後日講を改め解説する。

(注8)これをアルゴリズム(計算手順)とよぶ、一般には「算法」と訳されるが正直あまりいい訳とは思えないので本稿では前記呼称で統一する。とても大切なことなので勿論後で専門の稿を設けて解説するけど、予習代わりにさわりだけ書いとくと、「実際の計算においては数学上の法則とは一切関係なく必要な手順がある」という事。簡単な実例を挙げると、数学上では10÷3*3=10*3÷3となるがアルゴリズム上では10÷3*3≠10*3÷3となる、「安い」電卓で実際やってみてほしい(高い電卓はだめよこれを回避するために分数回路が組み込まれてるから! )。10÷3は循環小数(3.33333…)であり正確には計算は永遠に終わらない。従って「実際の計算において」は途中で計算を切り上げるため、そのとき「必ず」誤差が出る。従って10÷3*3≠10*3÷3となる。前記数式のうち10*3÷3がアルゴリズム上正解となり、誤差が出る10÷3*3は不適解(間違いじゃないけど不正確)なる。数学にはこの手の地雷がいっぱい組み込まれているのでみんな要注意。とほほ・・・


(新規参考文献)

数について  志賀浩二   朝倉書店
他


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