リチャード・ブローティガンは1935年に太平洋岸の北西部にあるタコマに生まれた。一家は貧しく、彼は大学に入ることもできず、いろいろな職業を転々とし、1958年にサンフランシスコに出て来た。そのころは、ちょうどビート・ジェネレーションが最盛期にあって、そのことはブローティガンにとっては彼らの運動に参加するには遅すぎたことを意味しており、その関わり合いは、きわめて短かかった。しかし、ビート・ジェネレーションが彼に与えた影響は大きく、彼はビート詩人たちから詩を書くことを学んだ。1960年代に入り、ビート・ジェネレーションのあとに俗にいうヒッピー族が現れた。ブローティガンはちょうど、その中間にあり、その両方から十分に滋養を吸収した。(「愛のゆくえ」解説・青木日出夫より)彼は1984年モンタナでピストル自殺した。
■主要な著作
○小説
ビッグ・サーの南軍将軍 藤本和子・訳 河出書房 1979
アメリカの鱒釣り 藤本和子・訳 晶文社 1975
西瓜糖の日々 藤本和子・訳 河出書房 1975
愛のゆくえ 青木日出夫・訳 新潮文庫 1975
芝生の復讐 藤本和子・訳 晶文社 1975
ホークライン家の怪物 藤本和子・訳 晶文社 1975
東京モンタナ特急 藤本和子・訳 晶文社 1983
○詩
ロンメル将軍---詩集 高橋源一郎・訳 思潮社 1991
突然訪れた天使の日 中上哲夫訳 1991
ブローティガン詩集---突然訪れた天使の日 思潮社 1993
東京日記---ブローティガン詩集 福間健二・訳 思潮社 1992
困ったときには