楽しく生きないのは罪な事であると、作者村上龍は云う。「69」を人生のバイブルとしてしまった人の為のコミュニティ。映画化以前に「69」を読んで衝撃を受けた人達は、妻夫木聡、安藤政信主演の、映画に戸惑いは覚えてなかった。クドカンこと官藤官九郎が脚本を書いているというインパクトはある。それでも、どこか抵抗はなかったか。それは地下流通すべき「69」、自らが十五歳六歳七歳で得た興奮を他人に共有化されてしまう、卑しげも含む自意識から発せられる抵抗でもあったと思う。
怪しげな書物として「69」はある。つまりは腹腹時計である。私はニフティサーブのチャットで知り合った龍ファンの人間より薦められ、十六歳で読んだ。そして十七歳で文化祭で映画を作った。この本がなければ、私はそこまで調子には乗ることはなかった。
地下流通すべき書物として「69」を語ろう。
求めるべきは原始の表現欲の獲得だ。