こちらは映画「LINE」(監督・小谷忠典)のコミュニティです。
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『LINE』
2008/52分/カラー/スタンダード
「他者」を見つめる限りなく透明な眼差し。ドイツ、ポルトガル、スペイン、イタリア・・・ヨーロッパの各映画祭で静かな熱狂を巻き起こした新世代ドキュメンタリー。
監督・撮影・編集:小谷忠典
製作:sorairo film
宣伝:スリーピン
配給:ノンデライコ
HP:http://
○劇場
ポレポレ東中野・2010年5月中旬〜レイトショー!
東京都中野区東中野4-4-1ポレポレ坐ビル地下
TEL 03-3371-0088
HP:http://
○物語
波打つ水の波紋。自転車で走っていく後ろ姿。大阪・大正区。ここは沖縄からの移住者が多く住む街だ。足の踏み場もないくらい散らかった部屋で父と暮らす監督・小谷忠典の日常とその目に映ったものが綴られていく。酒に溺れる父と、血のつながりのない恋人の子どもとの日々の暮らしの中に、言葉にならない苛立ちが積み重なる。あいまいな苛立ちを抱えたまま小谷が向った先は、自らが住む街と深く結ばれる沖縄。そこで目にしたコザの娼婦たちの顔、体そして裸体。誰も見ることのない、彼女たちの体に刻まれた「傷と言葉」が一本の線(ライン)となって、小谷と沖縄を繋いでいく。その線が向かう先はどこなのか?血と地を超えた「LINE」が親と子のきずなを紡いでいく。
○解説
全編を貫く「見つめる」というカメラアイの在り方は、決して他者との境界を踏み越えることはない。しかし、限りなく他者に近づき「見つめる」その距離感が、次第に見つめ続ける時間そのものと共に融解していく過程の中で、その映像はドキュメンタリーに内在する「フィクション」すら飛び越え、ただ「映画」に昇華していく。それは同時に、一見繋がりそうにない父、恋人の子ども、コザの娼婦、傷痕、を細い一本の線(LINE)で繋ぎとめ、「他者と向き合うこと」「関係すること」の本質を浮かび上がらせる飛翔でもあるのだ。
監督は「いいこ。(2005年公開)」等、主に劇映画を制作している小谷忠典。本作は初のドキュメンタリー作品ながら、「家族」を題材にしつつもそこから沖縄・コザの娼婦たちの「傷」へ軽々と飛翔する視線の斬新さに、ヨーロッパの各映画祭では驚きを持って迎えられた。フィクションとノンフィクションを自由に行き来する、新世代作家に要注目。
◆第27回トリノ国際映画祭 THE CULT AWARD(イタリア)入選作品
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◆山形国際ドキュメンタリー映画祭主催
ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形in東京 招待作品
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