川端:かばた
滋賀県高島市新旭町針江区にある。
家の中に引きこまれた洗い場。井戸。
生け簀(す)のような囲いの中に、透き通ったわき水を引いている。
飲み水にもするし、野菜や果物を洗ったり冷やしたりもする。
外の水路とつながっていて、コイが家の中と外を行き来している。炊事した後の食べ物の残りかすなどはコイが食べる。
かばたの周りには、歯ブラシや包丁、まな板がところ狭しと並べられている。
それはまるで天然のリサイクル設備のようだ。
かばたは集落のほとんどの家にあり、水路で結ばれている。
自分の使った水は水路を流れ隣の家を通って琵琶湖に流れ込む。
外の水路には魚や昆虫がたくさんいる。人が使った水には栄養があり、里山の水路は人々に守られて安全だからだ。
ハゼの仲間のヨシノボリや湖に住む貝のセタシジミなど、貴重な生き物も見られる。
伝統的生活形態が、究極のエコとして現在注目されている。
困ったときには