ここ最近のハリウッド映画で「ノン・ガン」と呼ばれる、実銃に似せた玩具や日本製エアガン等を撮影用に加工した小道具がよく使われていることは、コアなアクション映画ファンならご存知だと思う。
実銃を撮影用に加工・使用でき、リアルな演出が可能なハリウッド映画が、なぜリアルでない「ノン・ガン」を使用するのか?
答えは、その安全性にある。近年ハリウッドでは、実銃を加工した撮影用拳銃(戦闘機搭載の重火器を除く)の安全性が問題になっている。具体的にいえば、発射した際、空砲の弾頭部分の金属片が炎と一緒に吹き出てしまい、それが役者に直撃し、軽傷を負わせる事故が頻繁に起こっているのだ。そういった話はハリウッド映画創世記からあったことだろうが、なぜかここ10年以内でジワジワと表面化してきている。つまり、その防止策として「ノン・ガン」が登場した訳だが…。
ここに興味深い事実がある。
1997年「タイタニック」PRのため来日したジェームズ・キャメロン監督が、某ミリタリ雑誌の企画で、日本映画の特殊効果マンが加工を施した、プラスチックモデルガンベースの撮影用拳銃の試射を行なった。その時のキャメロン監督の様子を某誌では「プラスチックモデルガンをベースとしたステージガンを試射し、優れた安全性に関心していた」と、報じた。
当時のジェームズ・キャメロン監督といえば、1作品に投入する特殊効果予算が、日本円で計算すると億単位という、筋金入りのアクション映画監督であり、興行的にもヒット作に恵まれ、ハリウッドでは絶大な影響力を持つ大物の一人でもあった。
もしもこの時の試射の印象や実感が、キャメロン監督によって、ハリウッドの製作現場に伝えられ、冒頭の「ノン・ガン」という発想に繋がったとすれば、日本映画の特殊効果、とりわけ「ガン・エフェクト」の発想や技術、そして安全性は、世界的に見て、とても高いレベルといえないだろうか。
…なーんて、ちょっと真面目なイントロ書いてしまいましたが、ここは早い話、日本映画の中のガン・アクションをマニアックに語っていきましょう、というコミュニティです。
たとえば定番の「あぶない刑事」「ベイシティ刑事」は既に大規模なコミュニティがありますが、ここでそれを語る場合、ガン・アクションに特化しましょうよ、という感じです。さらに言えば、あの役者が持ってるあの銃はMGCのGM5ベースでなんたらかんたら…とか、そんなのです。
楽しくマニアックに、日本映画のガン・アクションについて知識を開放していきましょう!
困ったときには